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「怪奇〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

怪奇の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
生きている腸」より 著者:海野十三
々なる風景を呈していたが、いまこの珍客「生ける腸《はらわた》」を迎えて、いよいよ怪奇的装飾は整った。 吹矢は脚の高い三脚椅子を天井からぶら下げるガラス管の前に....
宇宙女囚第一号」より 著者:海野十三
のさ」 「え、なんですって」 と僕は思わず博士の言葉を聞きかえした。なんという怪奇、僕にはちょっと了解に苦しむことだ。 「おうほ、理解ができないのも無理ではな....
階段」より 著者:海野十三
。僕は茫然と女史の、あられもない屍体の前に立ちつくした。僕はいまだにその妖艶とも怪奇とも形容に絶する光景を忘れたことがない。僕は敢えてここにその描写を控えなけれ....
鬼仏洞事件」より 著者:海野十三
探偵風間三千子の背筋に、氷のように冷いものが伝わった。 なるほど、噂にたがわぬ怪奇に充ちた鬼仏洞である。ふしぎな改札者に迎えられただけで、はやこの鬼仏洞が容易....
宇宙の迷子」より 著者:海野十三
も、とにかくそれをきいてみないではいられなかった。川上ポコちゃんは、相ついで起る怪奇とふしぎに自分の頭の力に自信がなくなった。 「ここは月世界ではありません。リ....
宇宙尖兵」より 著者:海野十三
目を放してはいかん」 ベラン氏は、痛いほど僕の腕を掴んでいる。僕はやむを得ず、怪奇なるその場の光景を見下ろしていなければならなかった。そのとき一方の電極が動い....
火星兵団」より 著者:海野十三
め、丸木は千二を案内人として連れて来たこと、それから例の大事件となったことなど、怪奇きわまるこの数日の間の出来事を、千二はくわしく新田先生に話をしたのであった。....
火薬船」より 著者:海野十三
にいっていたが、ときには宿屋の払いにもさしつかえることなどもあって、まことに複雑怪奇な人物というべき人物だった。 彼は、なにか仕事でもさがしているらしく、しき....
怪塔王」より 著者:海野十三
とを報告しているところなのです。 司令官はじめ幕僚は、塩田大尉の報告があまりに怪奇なので、目をみはったり、首をふったり、拳をかためたりして、おどろいています。....
世界怪談名作集」より 著者:アンドレーエフレオニード・ニコラーエヴィチ
。壊してしまわなければいかん。槌を貸したまえ。」 その友達は槌でふた撃ち、この怪奇なる盲人を微塵に砕いてしまって、生きているような蝶だけをそのままに残して置い....
土俗玩具の話」より 著者:淡島寒月
想われる。 玩具は人類の思想感情の表現されたものである事は、南洋の蛮人の玩具が怪奇にして、文明国民の想像すべからざる形態を有するに見ても知るべきである。概して....
余齢初旅」より 著者:上村松園
はいり込むと、何とおどろくべきことか、まるで乞食の巣のような一種名状すべからざる怪奇なところがあり、うす気味悪い戦慄がおもわず肌を走るのをおぼえる。そこにはどん....
J・D・カーの密室犯罪の研究」より 著者:井上良夫
まずフエル博士は、作者カーに代って次のように語り出す。 「一部の人々は、自分達が怪奇的色彩を帯びた作品を好まないものだから、そうした自己の好みを以ってすべてを律....
可愛い山」より 著者:石川欣一
山は、ポカリと浮いたような山である。物凄いところもなければ、偉大なところもない。怪奇なところなぞはいささかもない。ただ優しく、桔梗色に、可愛らしい山である。 ....
戦争史大観」より 著者:石原莞爾
軍はナイセ要塞に後退し、爾後両軍相対峙する事となった。 大王と墺軍の間には複雑怪奇の外交的躯引が行なわれ、墺軍は大王と妥協して十月シュレージエンを捨て巴(バイ....