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恐がり
「恐がり〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
恐がりの前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「豚吉とヒョロ子」より 著者:三鳥山人
りがわるくなって、 「ほんとに済みませんでした。もうこれからどんなことをされても
恐がりませんから、どうぞ当り前の人間にして下さい。今度でもうコリゴリしました」 ....
「謀叛論(草稿)」より 著者:徳冨蘆花
連中を地方監獄に送る途中警護の仰山さ、始終短銃を囚徒の頭に差つけるなぞ、――その
恐がりようもあまりひどいではないか。幸徳らはさぞ笑っているであろう。何十万の陸軍....
「夜叉ヶ池」より 著者:泉鏡花
い大池がございます。その水底には竜が棲む、そこへ通うと云いまして――毒があると可
恐がります。――もう薄暗くて見えますまいけれども、その貴客、流の石には、水がかか....
「政談十二社」より 著者:泉鏡花
書いてないのだそうでございますから。 もっとも鐘馗様がお笑い遊ばしちゃあ、鬼が
恐がりはいたしますまい、私どもが申せば活如来、新聞屋さんがおっしゃればその予言者....
「伊勢之巻」より 著者:泉鏡花
女は、見す見す廊下をさきへ立って参ったというて、蒼くなって震えまするわ。 太う
恐がりましてこちらへよう伺えぬと申しますので、手前|駈出して参じましたが、いえ、....
「金の目銀の目」より 著者:豊島与志雄
が、おまえに下すったのかもしれない」 「そうだ、きっとそうですよ」 猫は少しも
恐がりませんでした。御飯を食べると、こたつの上へ座わりこんでお化粧《けしょう》を....
「天狗笑」より 著者:豊島与志雄
見上げると、そのとたんに顔も笑い声も消えてしまうのです。 初め子供たちはそれを
恐がりましたが、だんだん馴《な》れてくると、かえっておもしろくなってきました。顔....
「イワンの馬鹿」より 著者:菊池寛
あると、すぐさまこの兵隊をさし向けて、思い通りにしまつをしたので、誰もがシモンを
恐がり出すようになりました。がしかし、シモンの暮しは大へんゆかいなものでした。眼....
「黄灯」より 著者:田中貢太郎
頭を掴んで入って来たが、蒲団をはね除けて半身を起した主翁を見つけると、「ほんとに
恐がりねえ、恥かしくはないの」 「ばか、何が恐いのだ、飯の給仕をしてくれるものが....
「宮本武蔵」より 著者:吉川英治
誰だっ、汝は」
と、もう一声、頭から浴びせてかかった。
「…………」
朱実の
恐がり方が大げさであったので、又八も一応はどきっとしたが、相手の影をよく見直すと....
「天狗」より 著者:室生犀星
赤星が樹の上にのぼり、樹をゆすぶっていたというものさえ居た。そして地震の来るのを
恐がりながら、緑葉の間から叫んでいた、と。 ともあれ、城内では、赤星重右を西方....
「鳩つかひ」より 著者:大倉燁子
、立松と杉山は三人がかりでダイヤ入りの小袋をしっかりと縛りつけたので、一層驚いて
恐がり狭い籠の中でバタバタ暴れていた。 立松は何気なく鳥籠を抱え屋上庭園へ昇り....