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恐ろしい
「恐ろしい〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
恐ろしいの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「十本の針」より 著者:芥川竜之介
(直覚するとともに解剖する)には与えられない。それらの人々はそれらの人々の一生を
恐ろしい遊戯のうちに用い尽くすのである。あらゆる幸福はそれらの人々には解剖するた....
「偸盗」より 著者:芥川竜之介
うな敏捷《びんしょう》さがある、中肉《ちゅうにく》の、二十五六の女である。顔は、
恐ろしい野性と異常な美しさとが、一つになったとでもいうのであろう。狭い額とゆたか....
「戯作三昧」より 著者:芥川竜之介
骨《かがくこつ》の張った頬のあたりや、やや大きい口の周囲に、旺盛な動物的精力が、
恐ろしいひらめきを見せていることは、ほとんど壮年の昔と変りがない。
老人はてい....
「文放古」より 著者:芥川竜之介
いぶん大きい悲劇だと思うの。(実際またありふれているとすれば、それだけになおさら
恐ろしいじゃないの?)名前は結婚って云うけれども、ほんとうは売笑婦《ばいしょうふ....
「邪宗門」より 著者:芥川竜之介
竹馬《たけうま》をとり直しますと、
「まだ雑言《ぞうごん》をやめ居らぬか。」と、
恐ろしい権幕《けんまく》で罵りながら、矢庭《やにわ》に沙門《しゃもん》へとびかか....
「河童」より 著者:芥川竜之介
ませんから、おわかりにならないのももっともです。しかしわたしもどうかすると、あの
恐ろしい雌の河童に追いかけられたい気も起こるのですよ。」
七
僕はまた詩人....
「奇怪な再会」より 著者:芥川竜之介
は弱ったよ。おまけにまた乗った船が、ちょうど玄海《げんかい》へかかったとなると、
恐ろしいしけを食《くら》ってね。――ねえ、お蓮さん。」
「ええ、私はもう船も何も....
「二人小町」より 著者:芥川竜之介
知らないのです。
使 (やはり無頓着《むとんじゃく》に)第三に、――これが一番
恐ろしいのですが、第三に世の中は神代《かみよ》以来、すっかり女に欺《だま》されて....
「路上」より 著者:芥川竜之介
、振返る気色《けしき》さえ見せなかった。のみならず、新田が軽く肩へ手をかけると、
恐ろしい勢いでふり払いながら、それでも指だけは間違いなく、この病室の空気にふさわ....
「白」より 著者:芥川竜之介
一度二人に話しかけました。
「お嬢さん! あなたは犬殺しを御存じですか? それは
恐ろしいやつですよ。坊ちゃん! わたしは助かりましたが、お隣の黒君は掴《つか》ま....
「素戔嗚尊」より 著者:芥川竜之介
あの鹿の慌《あわ》てようは――もしや来るのではございますまいか。あれが、――あの
恐ろしい神が、――」
櫛名田姫はまるで狂気のように、素戔嗚の腰へ縋《すが》りつ....
「二つの手紙」より 著者:芥川竜之介
の視覚の、同時にまた私の理性の主権《しゅけん》を、ほとんど刹那に粉砕しようとする
恐ろしい瞬間にぶつかったのは、私の視線が、偶然――と申すよりは、人間の知力を超越....
「追憶」より 著者:芥川竜之介
第一の作中人物かもしれない。それは岩裂の神という、兜巾鈴懸けを装った、目なざしの
恐ろしい大天狗だった。 七 お狸様 僕の家には祖父の代からお狸様とい....
「スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
まるで叱っているか命令でもしているような調子の重々しい声が聞えた。また、ときには
恐ろしい鞭の音がしたが、おそらく先生が、だれか歩みのおそいものをうながして花咲く....
「狂人日記」より 著者:秋田滋
世の中には、自分はそれと気付かないでいて、しかもこの残虐な狂人と同じように、巧に
恐ろしいことをやる狂人が沢山あると言った。....