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恥知らず
「恥知らず〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
恥知らずの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「党生活者」より 著者:小林多喜二
みにあって、黒い着物を頭から引ッかぶって見張りをしなければならないような馬鹿げた
恥知らずの真似《まね》に出でざるを得ないのである。 黒い着物はどうでもよかった....
「惜みなく愛は奪う」より 著者:有島武郎
せられた想像で測れば、勿論不完全だということが出来るだろう。成程私は悪魔のように
恥知らずではないが、又天使のように清浄でもない。私は人間のように人間的だ。私の今....
「茶の本」より 著者:岡倉覚三
。」サミュエル・ジョンソンはみずからの人物を描いて次のように言っている。「因業な
恥知らずのお茶飲みで、二十年間も食事を薄くするにただこの魔力ある植物の振り出しを....
「愛と認識との出発」より 著者:倉田百三
すでに肉交に馴れたる男子が、肉交を善しと見、そを童貞なる青年に説くがごときは私は
恥知らずとなすものである。すでに肉交を経験しながら、なおその醜さを感じられない人....
「艸木虫魚」より 著者:薄田泣菫
は文字のある先生方じゃないか。下衆のくせに寄ってたかって、先生方に反抗うなんて、
恥知らず奴が……。」 「滅相な。手前どもがこの旦那衆に反抗うなんて、そんな……。....
「ある男の堕落」より 著者:伊藤野枝
情を想うたびに、彼のために惜しまずにはいられません。が、邪道にそれた彼の恐ろしい
恥知らずな行為を、私は決して過失と見すごすことはできないのです。――一九二三・一――....
「織田君の死」より 著者:太宰治
いて、自重が足りなかったとか何とか、したり顔の批判を与えるかも知れないが、そんな
恥知らずの事はもう言うな! きのう読んだ辰野氏のセナンクウルの紹介文の中に、次....
「貞操問答」より 著者:菊池寛
ともせず眺めていたが、その洒々とした容子に、また腹が立って来て、 「まあ、なんて
恥知らずの人が揃っているんでしょう。私が、ここへ来て何が悪いんです。私の家庭を破....
「独房」より 著者:小林多喜二
も覚えている、俺はワッと声をあげて泣けるものなら、子供よりもモッと大声を上げて、
恥知らずに泣いてしまいたかった。 しばらくして、赤い着物をきた雑役が、色々な「....
「城」より 著者:カフカフランツ
の目的というわけではありません」
「わかりましたよ」と、おかみはいい、自分が何か
恥知らずなことをいっているかのように、顔を枕に埋めた。「もしわたしがこちらの関係....
「審判」より 著者:カフカフランツ
いろんな口実をつかって下着や洋服を巻きあげようと思い、私の眼の前で私自身の朝飯を
恥知らずにも平らげてから、私に朝飯を取ってきてやるからと称して金を求めました。そ....
「エリザベスとエセックス」より 著者:片岡鉄兵
る、噂によれば彼女は「海軍卿の子どもを宿した」ということになっているが、これは「
恥知らずな陰口」にすぎない。それだからこそ、宮廷への出入りを許してもらい、あらゆ....
「ファウスト」より 著者:ゲーテヨハン・ヴォルフガング・フォン
。
それがどうだ。頭の髪を掻きむしっても、
壁に這い登っても追っ附かない。
どの
恥知らずでも、鼻に皺を寄せたり、
当擦を言ったりして、己を馬鹿にしやがるのだ。
....
「小波瀾」より 著者:神西清
まあ、おきき。おまえの御亭主がとんでもない話をふれ歩いてるんだよ。この俺は大変な
恥知らずの悪漢にされちまったのさ。この俺がおまえや子供たちを駄目にしたんだとさ。....
「マリ・デル」より 著者:神西清
た眼で睨みつけながら言いつづけた、「私が出て行くわ! 聞えるの、あんたの耳!……
恥知らずの、碌でなしの、わるものの、ごますりめ! 出てらっしゃい!」 「おい、お....