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「恩威〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

恩威の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
義民甚兵衛」より 著者:菊池寛
たのじゃ。ところが、御奉行様の仰せらるるには、お上が今度の一揆に対しての御沙汰は恩威並びに行うという御趣意じゃと、こう仰せられるのじゃ。それでな、年貢米は、嘆願....
婦系図」より 著者:泉鏡花
夜は、露店の一喝と言い、途中の容子と言い、酒井の調子が凜として厳しくって、かねて恩威並び行わるる師の君の、その恩に預かれそうではなく、罰利生ある親分の、その罰の....
謀叛論(草稿)」より 著者:徳冨蘆花
の方だけ死一等を減じて牢屋に追込み、手硬い頭だけ絞殺して地下に追いやり、あっぱれ恩威|並行われて候と陛下を小楯に五千万の見物に向って気どった見得は、何という醜態....
蒲生氏郷」より 著者:幸田露伴
其代り氏郷も酷《ひど》い目にあっている。それは此十日の間に通った地方は政宗の家の恩威が早くから行われて居た地で、政宗の九代前の政家、十代前の宗遠あたりが切従えた....
十二支考」より 著者:南方熊楠
グズグズいわば燻ぶるぞと脅かしたのだ。 フレザーの『金椏篇』初板三章に、農家が恩威並び示して田畑の害物を禁厭《まじない》する諸例を挙げていわく、古ギリシアの農....
瘠我慢の説」より 著者:石河幹明
にして政府の意志を代表したるものと見るべからず。すなわち彼等の目的は時機に投じて恩威並び施し、飽くまでも自国の利益を張らんとしたるその中には、公使始めこれに附随....
学問のすすめ」より 著者:福沢諭吉
くして愛し、あるいは羊のごとくして養い、あるいは威《おど》しあるいは撫《ぶ》し、恩威ともに行なわれてその向かうところを示すことあらば、小民も識《し》らず知らずし....
撥陵遠征隊」より 著者:服部之総
ならない。米国としては一方サープライズ号救助の感謝、他方シャーマン号事件の糺明、恩威ならび行うための口実に事を欠かないのだから――内訓はこうした意味を伝えていた....
戦争史大観」より 著者:石原莞爾
性である。ドイツは天才ヒットラーにより戦争の中に於て着々欧州連盟の結成に努力し、恩威併行の適切なる方策により輝かしき成果を挙げている。ソ連は最もよく結合の実を挙....