恭しい[語句情報] » 恭しい

「恭しい〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

恭しいの前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
青年」より 著者:森鴎外
た。そこへお上さんが挨拶に出た。敷居の外に手を衝いて物を言う、その態度がいかにも恭しい。 純一が立って出ると、女中が革包を持って跡から来た。廊下の広い所に、女....
黒百合」より 著者:泉鏡花
当主、すなわち若君|滝太郎である。 「お宅でございます、」と島野紳士は渋々ながら恭しい。 「学校は休かしら。」 「いえ、土曜日なんで、」 「そうか、」と謂い棄て....
醜い家鴨の子」より 著者:アンデルセンハンス・クリスチャン
そう言って子家鴨の周りに集まって来ました。子家鴨はみんなに頭を下げ、出来るだけ恭しい様子をしてみせましたが、そう訊ねられた事に対しては返答が出来ませんでした。....
紅白縮緬組」より 著者:国枝史郎
不浄役人ども、駕籠先を止めましてござりますが、いかが取り計らい致しましょうや?」恭しい言葉付きで駕籠の中の主へこう指図を仰いだが、しばらくは何んの返辞もない。と....
」より 著者:森鴎外
を手に握らせて、何やら※いた。婆あさんはお歯黒を剥がした痕のきたない歯を見せて、恭しいような、人を馬鹿にしたような笑いようをして、頭を二三遍屈めて、そのまま跡へ....
賤民概説」より 著者:喜田貞吉
重に弟子を誡めて、七箇条の起請文を書き、一同に署名させている。また叡山に対しても恭しい怠状を呈し、自身には日課七万遍の念仏を申して、「一念尚生る、況や多念をや、....