息が詰まる[語句情報] »
息が詰まる
「息が詰まる〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
息が詰まるの前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「籠釣瓶」より 著者:岡本綺堂
身請けの金を持って来る」 「ほんとうざますか」 「嘘はつかない」 次郎左衛門は
息が詰まるほどに苦しくなった。今までは八橋が自分をだましていたのであるが、今は自....
「みみずのたはこと」より 著者:徳冨健次郎
尺何寸其まゝ大地に釘づけの姿だ。思い切って蹌踉とよろけ出す。十五六歩よろけると、
息が詰まる様で、たまりかねて荷を下ろす。尻餅|舂く様に、捨てる様に下ろす。下ろす....
「幽霊と推進機」より 著者:夢野久作
にブチ撒いたようで、どんなパノラマ描きでもアンな画は書けなかったろう。眼が眩んで
息が詰まる位ドエライ、モノスゴイものであった。 私は潮飛沫を浴びながら甲板の突....
「鞄らしくない鞄」より 著者:海野十三
へ何とかいって、博士の足を指した。 田鍋課長は先刻から愕《おどろ》きの連続で、
息が詰まる想《おも》いだった。かねて怪しいと睨《にら》んでいた小山すみれが、博士....
「八ヶ嶽の魔神」より 著者:国枝史郎
九、苦しいか」 「仲間を斬ってどうする気だ! さては手前血迷ったな。あ、苦しい。
息が詰まる」 「何んで俺が血迷うものか。ずんとずんと正気の沙汰だ」 「なに正気?....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
、眼が眩《くら》んで鼻血が出て、そこへ香の煙が濛々《もうもう》と捲《ま》いて来て
息が詰まる。その時にヒヤリと自分の首筋に冷たいもの。 「やッ何者! 誰だ!」 ....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
、狼だって、何だって怖いと思ったことはないけれど、人に可愛がられるのが大嫌いさ、
息が詰まるんだもの……」 「お前の名は何というの?」 「清澄の茂太郎」 「茂ちゃ....
「つづれ烏羽玉」より 著者:林不忘
の現物を手にとって見たわけだが、なるほど、小さいくせにまことにいやなにおいがして
息が詰まるようだ。 邦之助が正気づくのを待っていろいろきいてみたが、数寄屋橋詰....
「ファウスト」より 著者:ゲーテヨハン・ヴォルフガング・フォン
な。ああ。息が。
悪霊
身を隠せ。罪や辱は
隠し果せられるものではない。
息が詰まるか。目が昏むか。
気の毒なやつめ。
合唱者
クウィット・ズム・....
「グーセフ」より 著者:神西清
ーヌィチの姿が、だんだん見分けがついて来る。この男は坐って眠っている。横になると
息が詰まるのだ。彼の顔は灰色で、鼻は長くて鋭く、痩せこけているせいで眼がとても大....