息女[語句情報] » 息女

「息女〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

息女の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い：新字新仮名]
「じゅりあの・吉助」より 著者:芥川竜之介
。」 吉助「べれんの国の御若君《おんわかぎみ》、えす・きりすと様、並に隣国の御息女《ごそくじょ》、さんた・まりや様でござる。」 奉行「そのものどもはいかなる....
「「いき」の構造」より 著者:九鬼周造
ねだん》を知らず、泣言《なきごと》を言はず、まことに公家大名《くげだいみょう》の息女《そくじょ》の如し」とは江戸の太夫《たゆう》の讃美であった。「五丁町《ごちょ....
「玉藻の前」より 著者:岡本綺堂
ていたのであった。同じ屋形に奉公の身ではあるが、玉藻は殿のあつい御寵愛を蒙って、息女のない忠通はさながら彼女を我が娘のようにもいとしがっていられるのであるから、....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
ますから、品川の貸座敷の娼妓ですね。その娼妓のお琴という女が京都の日野中納言家の息女だと云って、世間の評判になったことがあります。その頃、公家のお姫様が女郎にな....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
通には下谷坂本と呼んでいました。本当の名は金光山大覚寺というのですが、宗対馬守の息女養玉院の法名を取って養玉院と云うことになりました。この寺に高尾の碁盤と将棋盤....
「仇討禁止令」より 著者:菊池寛
一切御無用に願いたい」と、はっきりいい切った。 「しかし、天野氏、貴殿は成田殿御息女とは、すでに御｜結納が……」と、小泉がいいかけると、新一郎は憤然として、 「....
「綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
ァとよぶ声がしきりに聞える。美少年は市川｜左団次の久我之助である。 姫は太宰の息女｜雛鳥で、中村｜福助である。雛鳥が恋びとのすがたを見つけて庭に降りたつと、こ....
「黒百合」より 著者:泉鏡花
したようなものいいで、係構なしに、何か嬉しそう。 言葉つきなら、仕打なら、人の息女とも思わぬを、これがまた気に懸けるような娘でないから、そのまま重たげに猟犬の....
「人魚謎お岩殺し」より 著者:小栗虫太郎
｜薄雪の方が、上方役者里虹と道ならぬ褄を重ねたのである。薄雪の方は、嵯峨二位卿の息女であり、一方は門閥もなく、七両の下廻りから叩き上げた千両役者なのであるが、つ....
「南蛮秘話森右近丸」より 著者:国枝史郎
ない、懐刀で一｜揮、片付けてやろうと、決心しながら詰め寄せた。素性は名流北畠家の息女、いつの間にか父親｜多門兵衛尉に、武術の教を受けたものと見え、体の固め眼の配....
「弓道中祖伝」より 著者:国枝史郎
賀の国の住人｜日置正次、弓道の奥義極めようものと、諸国遍歴いたし居るもの。……ご息女のお名前お聞かせ下され」 すると代わって老人の声が、遮るように聞こえてきた....
「娘煙術師」より 著者:国枝史郎
と前へ歩み出した。 「あれか」と美作は先へ進んだ。 「あれか……あれはな……殿の息女だ！ ……左内が……いかさま……諾わないはずだ。……」ヒョロヒョロヒョロヒョ....
「作画について」より 著者:上村松園
上って炎のようにやけつく形相を描いたものであります。 謡曲「葵の上」には六条御息女の生き霊が出て来ますが、あれからヒントを得て描いたもので、最初は「生き霊」と....
「小坂部姫」より 著者:岡本綺堂
のごろ流行る茶屋辻模様の練絹の小袖の肩にこぼしている姿は、然るべき公家か、武家の息女か、おそらく世に時めく武家の愛娘であろうと、兼好はひそかに判断した。 「初め....
「島原の夢」より 著者:岡本綺堂
島屋とよぶ声がしきりに聞える。美少年は市川左団次の久我之助である。 姫は太宰の息女｜雛鳥で、中村福助である。雛鳥が恋人のすがたを見つけて庭に降り立つと、これに....