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悔む
「悔む〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
悔むの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「灯台鬼」より 著者:大阪圭吉
く、考えてみれば、気の毒です……」 そう言って三田村技手は、思わず自分の軽口を
悔むような、いやな顔をして両手を揉み合わせた。けれども、いままでじっと聞いていた....
「異妖編」より 著者:岡本綺堂
「こうと知ったら、さっきすぐに知らせてやればよかったんだが……。」と、お父さんは
悔むように言った。 「ほんとうにねえ。あとで親たちに恨まれるのも辛いから、おまえ....
「綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
、おぼえ帳のたぐい三十余冊、これも自分としてはすこぶる大切なものであるが、今さら
悔むのは愚痴である。せめてはその他の刊本写本だけでもだんだんに買い戻したいと念じ....
「くろん坊」より 著者:岡本綺堂
こんな山奥へ踏み込んだらば、飛んだ目に逢うところであったと、いよいよ自分の無謀を
悔むような気になった。 「お前、ひもじゅうはござらぬか。」と、僧は言った。「なに....
「郊外生活の一年」より 著者:岡本綺堂
の不便なことや、一々かぞえ立てたら色々あるので、わたしもここまで引込んで来たのを
悔むような気にもなったが、馴れたらどうにかなるだろうと思っているうちに、郊外にも....
「十番雑記」より 著者:岡本綺堂
抜き帳、おぼえ帳のたぐい三十余冊、これも自分としては頗る大切なものであるが、今更
悔むのは愚痴である。せめてはその他の刊本写本だけでもだんだんに買い戻したいと念じ....
「青蛙神」より 著者:岡本綺堂
、あの時にあの男を泊めて遣らなかったら……。ああ、わたしが悪かったのだ。 (李は
悔むように嘆息する。寝室より柳出づ。) 柳 今、だれか来たようでしたね。 高田 ....
「青蛙堂鬼談」より 著者:岡本綺堂
ているのは妻の死骸ばかりである。それをじっと眺めているうちに、かれは自分の短慮を
悔むような気にもなった。妻の挙動は確かに奇怪なものに相違なかったが、ともかくも一....
「玉藻の前」より 著者:岡本綺堂
度はあるが、さまでに厳しい仕置きをせずともよかったものをと、その当時にもいささか
悔む心のきざしたのを、年月《としつき》の経つにつれて忘れてしまった。それが今度の....
「探偵夜話」より 著者:岡本綺堂
りでなく、根が正直な村の人達は、あまりに早まって尼をうたがい過ごしたのをいささか
悔むような気にもなったらしく、一度は顔をそむけていた者もこの頃では再び親しみをも....
「中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
十里の遠いところへ立ち退いてしまった。程もだんだん老ゆるにしたがって、自分の非を
悔むようになったので、本当の薬を作ることをやめて、その偽物を売りはじめたが、偽物....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
なにを措《お》いても買い戻しの手だてをめぐらすべきであった。それを怠って、今さら
悔むのは不覚である。しかしその不覚は不覚として、この侍の身になってかんがえると、....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
の人物であるらしく、娘は多年御恩を受けた殿さまのお供をしたのであるから、死んでも
悔むことは無いと云っている。又、それに就いて、お屋敷の御迷惑になるような事は決し....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
無言で溜め息をついた。飛んだことになってしまったと、今夜の企《くわだ》てを今さら
悔むような心持になった。しかもそんな愚痴を云っている場合ではない。しょせん蘇生《....
「三浦老人昔話」より 著者:岡本綺堂
いた姉にも死別れて、久松はいよ/\力がぬけ果てゝ、自分ひとりの助かったのを却って
悔むようになりました。おまけに姉のおつねが以前奉公していた芝口の酒屋は、土台がし....