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悦ばしい
「悦ばしい〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
悦ばしいの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「業平文治漂流奇談」より 著者:三遊亭円朝
もらった旦那を拝めってなアお浪、あ、今彼奴は蕎麦屋へ行ったっけ」 文「そりゃア
悦ばしいのう、己《おれ》の云うことを聞いて手前が改心すれば、彼《あ》の時打擲した....
「菊模様皿山奇談」より 著者:三遊亭円朝
な事で、お抱えになったことは聞いたが、立派な姿で、此の上もない事で、拙者に於ても
悦ばしい」 權「ま悦んでくんろ、今じゃア奉公大切に勤めているだが、お前さんは何処....
「中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
ございますが、今日あなたのお力によって、かれらがことごとく亡びましたので、こんな
悦ばしいことはございません」 老人らはその謝礼として、めいめいの袖の下から、金....
「敵討札所の霊験」より 著者:三遊亭円朝
「おや、大分お帰りがお遅うございますから、何処かへお立寄と存じまして」 善「少し
悦ばしい話があるが」 妻「はい」 善「斯う云う訳だが、予てお前も知っての通り、昨....
「宇宙尖兵」より 著者:海野十三
ように組立てるという器械なんだが、今日やったように長距離間で成功したのはまことに
悦ばしい。ベラン氏もベルガー夫人の幼児も、無事ナウエンの受信局で元のとおり整形さ....
「めでたき風景」より 著者:小出楢重
ころの若い女達は、相当の度合いにまで心も身も成長し、伸び上がりつつありますことは
悦ばしい明るさであります。これでなければまったくもって一九三〇年の海は泳げません....
「梵雲庵漫録」より 著者:淡島寒月
た柏餅が製されて、今に至るも五月になれば姿が見られ得るのは、甘党の私などに取って
悦ばしい事の一つかも知れない。呵々。 (大正十二年五月『七星』第二号)....
「後の業平文治」より 著者:三遊亭円朝
そちに劣らぬ難儀はしたが、天日に消ゆる日向の雪同前、胸も晴々したわい、おゝ斯様な
悦ばしい事は……」 と鬼を欺く文治もそゞろに愛憐の涙に暮れて、お町を抱えたまゝ....
「『十八時の音楽浴』の作者の言葉」より 著者:海野十三
の。大衆雑誌が、近来こうした科学小説を註文してくれるようになったことは、たいへん
悦ばしいことであり、そしてまた一大進歩というべきである。春は遠からず。但しこの小....
「塩原多助一代記」より 著者:三遊亭円朝
仰しゃって下せえまして、私何より嬉しく有難うごぜいやす」 角「此の方に於ても実に
悦ばしい、段々様子を聞けば、山口屋善右衞門|方へ忠義を尽し、実体にして居る由、誠....
「地上」より 著者:島田清次郎
は大通りへ通じていた。彼は往き来の人を見送り見迎えていた。すると電光のようにある
悦ばしい考えが「踴躍」という言葉そっくりの感情と共に現われて来た。それは、深井自....
「税所敦子孝養図」より 著者:上村松園
万の児童に良い影響をあたえられるとすれば画業にたずさわるものとして、この上もない
悦ばしいことであるので、わたくしはお引受けしたのであるが、さて教訓的なものとなる....
「鼻に基く殺人」より 著者:小酒井不木
り腰を落ちつけて、吸いつけられるように読みはじめた。 また犯罪日誌の書けるのが
悦ばしい。獄舎の鉄窓をもれる月光のもとに、絞首台の幻影を掻きわけながらペンを走ら....
「青春の息の痕」より 著者:倉田百三
して失礼いたしました。くれぐれも御自重なさいまし、夏にお目にかかれればこのように
悦ばしいことはございません。 五月二十三日。別府温泉より) たのしき畏ろ....
「チベット旅行記」より 著者:河口慧海
こういう尊い霊場で故人殊に恩人友人の後を弔うということは、深甚にありがたく感じて
悦ばしいやら悲しいやらの涙の溢れるを禁じ得なかったです。その翌朝早く眼が覚めて窓....