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悩ます
「悩ます〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
悩ますの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「青春の逆説」より 著者:織田作之助
るのがあの人の仕事でね。雨が降ると、立売が三割減るからね、なかなか販売部長も頭を
悩ますよ。雪か。雪なら四割減るかな。――君傘は? ……傘いるよ」と、ひとりで喋っ....
「家霊」より 著者:岡本かの子
がら、もし、この青年たちの中で自分に関りのあるものが出るようだったら、誰が自分を
悩ます放蕩者の良人になり、誰が懸命の救い手になるかなどと、ありのすさびの推量ごと....
「綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
くのは、途中で奪われない用心であると云う。いずれにしても、それが此の頃のわたしを
悩ますことはひと通りでない。 「これほどに私を苦しめて行くあの果物が、どこの食卓....
「宇宙尖兵」より 著者:海野十三
の手段などを予め研究し用意してあるのではなかろうか。 とにかく、このところ僕を
悩ます最大のものは、宇宙旅行の冒険ということよりもむしろ向う十五ヶ年の空費につい....
「霊訓」より 著者:浅野和三郎
の真理の大河となり、洋々として大地を洗い、その不可抗の威力の前には、現在|汝等を
悩ます痴愚も、不信も、罪悪も、虚偽も皆跡方もなく一掃せられて了うであろう。 問『....
「獄中消息」より 著者:大杉栄
「婦人に寄す」と言う。 水晶の眼もて人の心を誘い、 徒らの情なさによりて人の心を
悩ます。 君はまだ生の理想に遠い、 君はまだ婦人美を具えない。 紅の唇、無知のつ....
「探偵夜話」より 著者:岡本綺堂
ことになったのであるという。 今から百年前には、この種の犯罪も係りの役人の頭を
悩ますほどに珍らしがられたのであった。今日の不良少年もその時代に生まれたら、あっ....
「スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
れは、幽霊や、悪魔や、あるいは魔法使の女を全部一まとめにしたよりも、もっと人間を
悩ますあるものが、彼のゆく路を横ぎったりしなかったならばのことである。その、ある....
「式部小路」より 著者:泉鏡花
は、その姿の、ぼッとしたのといい、背後だった形といい、折から、その令嬢というのを
悩ます、病の魔のような気がして、こっちも病人だ、悚然としましたよ。 すぐにひょ....
「迷信解」より 著者:井上円了
御崎というものあり。備中、備後にトウビョウというものあり。いずれも人について人を
悩ますことをいえり。その人をなやますというところを考うるに、その名異なりといえど....
「薬前薬後」より 著者:岡本綺堂
くのは、途中で奪われない用心であるという。いずれにしても、それがこの頃のわたしを
悩ますことは一通りでない。 「これほどに私を苦しめて行くあの果物が、どこの食卓を....
「エリザベスとエセックス」より 著者:片岡鉄兵
失策を重ねて我らの憐れみとならざるよう自らを警戒せん。……御身は、朕をあまりにも
悩ます人なり、朕がなにをいとい、なにを命じるかをいささかも顧慮せぬゆえに」彼もま....
「仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
肉体的の過労や病気がますますヒステリーを引き起す助縁となります。そして、常に心を
悩ます事柄には特に過敏になって来ます。例えば、家庭において唯一の頼みとする夫に背....
「ベートーヴェンの生涯」より 著者:片山敏彦
まれる。ロンドはアレグロの第二の部分で次第々々に、よそよそしい、急激な、厳しい、
悩ますような、慌しい、憑かれたような性質を帯びて来る。――やがてそれに続く異常な....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
出の種である。この猛訓練によって養われて来たものは兵に対する敬愛の念であり、心を
悩ますものは、この一身を真に君国に捧げている神の如き兵に、いかにしてその精神の原....