悪評[語句情報] »
悪評
「悪評〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
悪評の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「父」より 著者:芥川竜之介
己《おれ》」と称する連中の口から、旅行の予想、生徒同志の品隲《ひんしつ》、教員の
悪評などが盛んに出た。
「泉はちゃくいぜ、あいつは教員用のチョイスを持っているも....
「戯作三昧」より 著者:芥川竜之介
》なんぞとは、ちがうところさ。」
馬琴の経験によると、自分の読本《よみほん》の
悪評を聞くということは、単に不快であるばかりでなく、危険もまた少なくない。という....
「疑惑」より 著者:芥川竜之介
《しょもう》だと云う事、校長自身が進んで媒酌《ばいしゃく》の労を執《と》る以上、
悪評などが立つ謂《い》われのないと云う事、そのほか日頃私の希望している東京遊学の....
「或る女」より 著者:有島武郎
そむさびしい不足をほのめかした。自分より年下で、しかも良人《おっと》からさんざん
悪評を投げられているはずの葉子に対してまで、すぐ心が砕けてしまって、張りのない言....
「富士」より 著者:岡本かの子
らずの女さ」「女のことは何一つできないあれが、どうして評判がいいのだろう」まずは
悪評に近い方だった。しかしそれでいて、人々がふた親の目の前で福慈岳と女神のことを....
「M侯爵と写真師」より 著者:菊池寛
、誰でも善人に見えてしようのないものです。僕なども石の缶詰をこしらえたなどという
悪評のある某実業家が快く会ってくれたために、その当座はばかにその人が好きになった....
「夫婦善哉」より 著者:織田作之助
なかった。毎朝、かなり厚化粧してどこかへ出掛けて行くので、さては妾になったのかと
悪評だった。が本当は、柳吉が早く帰るようにと金光教の道場へお詣りしていたのだった....
「仇討三態」より 著者:菊池寛
機会が、永久に来ないことだった。 年が明けると安政四年であった。兄弟にまつわる
悪評も、やっぱり年を越えていた。が、安政四年の秋となり、冬となると、さすがに、兄....
「オフェリヤ殺し」より 著者:小栗虫太郎
のだった。 勿論そのような言葉が、台本の中にあろう道理とてはない。或は、日々の
悪評に逆上して、溜り切った欝憤を、舞台の上から劇評家達に浴せたのではないかとも考....
「可能性の文学」より 著者:織田作之助
ために、ついに彼自身没落したという話もきいている。口は禍の基である。それに、私は
悪評というものがどれだけ相手を傷つけるものであるかということも知っている。私など....
「道なき道」より 著者:織田作之助
って「津路の稽古はきびし過ぎる、あんな稽古をやられては助からぬ」というこれまでの
悪評に、ますます拍車を掛けるような結果になった。誰も彼も庄之助の塾を敬遠した。そ....
「城」より 著者:カフカフランツ
すもの。そして、そのためにバルナバスは、かんばしくないのろのろした使者だっていう
悪評を立てられてしまいました。といって書記にとっては仕事は簡単で、バルナバスに手....
「仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
嫉み、自分がそれに及ばぬのを口惜しがり、人々に愛されぬのを不満に思い、常に自分が
悪評され、世間から除外されるのを気づかい、一日一刻たりとも気を落ち付けて過すこと....
「魔性の女」より 著者:大倉燁子
にするがいい。とにかく、そこに書いてある日記は全部嘘と出鱈目で、でっち上げた僕の
悪評なんだ、僕をそんな人間だと思って軽蔑している奴とこの上一緒に暮らすのは真平だ....
「機密の魅惑」より 著者:大倉燁子
奪われ、在留民からは異端者のように白い眼で睨まれ、私のすることは、善かれ悪しかれ
悪評の種になってしまいます。つまり猫かぶりでなくては成功しない土地で、心にもない....