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悪逆無道
「悪逆無道〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
悪逆無道の前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「神州纐纈城」より 著者:国枝史郎
睨むようにしたが、「お前の首を貰いに来たよ」 「こんな首をか。なんにするな」 「
悪逆無道の痴者として、三条河原へ晒すのよ」 「おおそうか、面白いな」 「蔵人!」....
「雪之丞変化」より 著者:三上於菟吉
そんなことは、商人道の恒《つね》――罪も、とがもあろうはずがないのじゃ」
――
悪逆無道な、罠《わな》にかけ、父御《ててご》を破滅させ、母御まで死なせて置いて、....
「映画雑感(Ⅳ)」より 著者:寺田寅彦
がある。 ゲーブルの役の博徒の親分が二人も人を殺すのにそれが観客にはそれほどに
悪逆無道の行為とは思われないような仕組みになっている。二度目の殺人など、洗面場で....
「余録(一九二四年より)」より 著者:宮本百合子
余録 菅公を讒言して太宰の権帥にした、基経の大臣《おとど》の太郎、左大臣時平は、
悪逆無道の大男のように思われて居る。 小学歴史で読んだ時から、清くやせた菅原道....
「決戦川中島 上杉謙信の巻」より 著者:坂口安吾
たのである。それは次の如くできた。 この一戦はバイより出づ 余はバイなり
悪逆無道の山蛸をただ八ツ裂きにせんのみ 川中島に立ち大本営を望見す ....
「織田信長」より 著者:坂口安吾
次代を担い、天下に号令すべき大将だと、うまいことを言ってきた。 天下の執政たる
悪逆無道の老蝮もたしかにヤキがまわってはいた。主人に、主人の主人に叛かせ、その主....
「剣侠」より 著者:国枝史郎
かけた。 「珍らしや水品陣十郎、我等兄妹を見忘れはしまい。よくぞ我父庄右衛門を、
悪逆無道にも討ち果したな。復讐の念止みがたく、汝を尋ねて旅に出で、日を費すことこ....
「南国太平記」より 著者:直木三十五
だ。見す見す、陰謀を企てた――それも、ただの陰謀ではない、御世継を呪殺するという
悪逆無道の陰謀を企てた輩を、そのまま、重用していなさるとは、卑怯に似ている」
「....
「「信長」作者のことば」より 著者:坂口安吾
存在は斎藤道三と松永弾正という老いたる二匹のマムシであろう。 歴史にも類のない
悪逆無道の悪党とよばれた二人が揃って彼のともかく親友的存在の全部。むろんマムシの....
「赤い土の壺」より 著者:田中貢太郎
はかの鵜飼の四人であった。皆さっきのままのなりで、手に手に白刃を持っていた。 「
悪逆無道の親殺を討ちとりにまいった者じゃ、道家孫八郎の伜孫太郎でござる」 それ....
「三国志」より 著者:吉川英治
朝廷をお護りし奉れ。若き者は、錦旗のもとに馳せつけ、一かたまりとなって、※都には
悪逆無道、多年、天子を悩まし奉り、汝らを苦しめたる曹操があるぞ。蜀の玄徳も、すで....
「茶漬三略」より 著者:吉川英治
。この国の闇が二年、三年と続くものを、一日もはやく、修羅から救い、同時に御主人の
悪逆無道の狂乱をも、苦患の底からお助けしたい――と念じるしか考えていないのである....