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悲劇的
「悲劇的〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
悲劇的の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
ストイの生涯の悲劇は不幸にも「観覧随意」ではなかった。従って後者は前者よりも一層
悲劇的に終ったのである。
ストリントベリイ
彼は何でも知っていた。し....
「みちのく」より 著者:岡本かの子
くはつ》の上品な老婦人で耳もかなり遠いらしく腰《こし》も曲っている。だが、もっと
悲劇的な憂愁《ゆうしゅう》を湛《たた》えた人柄《ひとがら》を想像していたのに、極....
「映画と癩の問題」より 著者:伊丹万作
の条件、すなわち悲劇の展開に必要なあらゆる境遇、あらゆる運命が手落ちなく描かれ、
悲劇的なシチュエイションが十分に用意され、さてそのうえで
悲劇的な演技が始ってこそ....
「黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
たはずだよ。ところが、嚥まされたのは吾々なんだ」と法水はここでもまた、彼が好んで
悲劇的準備と呼ぶ奇言を弄ぼうとする。
「なに僕等が」と、熊城は魂消て叫んだ。
「....
「聖アレキセイ寺院の惨劇」より 著者:小栗虫太郎
し、これらの特徴以外に法水に注目されたのは、ジナイーダとルキーンとの対照がむしろ
悲劇的に隔絶していることと、父の変死を伝えても、姉妹二人には睫毛の微動すら見られ....
「ルネ・クレール私見」より 著者:伊丹万作
おしまいだと。 最後の喜劇俳優、チャップリン。最初の喜劇監督、ルネ・クレール。
悲劇的要素で持つている喜劇俳優、チャップリン。喜劇だけで最高の椅子をかち得たクレ....
「潜航艇「鷹の城」」より 著者:小栗虫太郎
の皮膚の下に、筋肉の反応がありありと見えるくらいであるが、その様子はむしろ狂的で
悲劇的で、絶えず彼は、自分の頓死を気づかっているのではないかと思われた。 しか....
「地虫」より 著者:小栗虫太郎
いうことは、今の身分として、はなはだ当を得たことではない。彼は、左枝八郎の姿に、
悲劇的なものを感じながら、それから黙々と考えはじめたのである。 われわれは、常....
「人魚謎お岩殺し」より 著者:小栗虫太郎
これという感情を表わさなかった。 しかし、山村儀右衛門の解釈は、いまや驚くべき
悲劇的な光景となって、彼の前に現われた――あの嫌厭すべき近親相姦者は、ついに彼だ....
「スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
がっている。例の不幸なアンドレ少佐がそのすぐそばで捕虜になったので、この木は彼の
悲劇的な物語と因縁が深く、アンドレ少佐の木という名でひろく知られていた。ひとびと....
「人間山中貞雄」より 著者:伊丹万作
)才能ある人間が過渡期に生れたため、その才能を畸型的に発達させられた一例であつて
悲劇的といえば
悲劇的であるが、ちようどそういう時に出くわしたればこそ我々同時代の....
「エリザベスとエセックス」より 著者:片岡鉄兵
しい結末を告げたエセックス伯の歴史のなかにこそ、われわれは逆運と闘う一個の人間の
悲劇的な面貌を見、かつ没落世界のあの世からの呻きをさながら聞き分ける思いをするで....
「貧乏線に終始して」より 著者:小川未明
時代であります。 自分の信ずるものを書き、それを金にしなければならぬ。そういう
悲劇的な場合にあって、殆んど、狂熱的に、自己を鞭打ったものは、自分の意志より他に....
「ベートーヴェンの生涯」より 著者:片山敏彦
ェンにおいてはまったく一体である。 彼の大きい作品の中には最初からつねに精神の
悲劇的な対話的な格闘がある。そして、彼の物質的、精神的な境遇への研究が彼のばあい....
「ベートーヴェンの生涯」より 著者:片山敏彦
与えていたに過ぎないのである。ベートーヴェンのこの戦いとは、魂と運命への挑戦の、
悲劇的な調子を持っている。 *原注――ベルリン図書館にある Fischhoff ....