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惘れ
「惘れ〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
惘れの前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「仮装人物」より 著者:徳田秋声
「どうかしたの。」 「後でよく話すけれど、私|喧嘩してしまったのよ。」 庸三は
惘れもしなかった。 「約束の家で……。」 「うーん、家が気に入らなかったから、あ....
「新世帯」より 著者:徳田秋声
さか日干しになるようなことはありゃしませんからね。」と棄て鉢を言った。 お作は
惘れたような顔をした。 「お前なんざ幸福ものだよ。」と新吉はお作に言いかけた。「....
「足迹」より 著者:徳田秋声
。 お庄は父親が、いつのまにあのお婆さんとそんな関係になったものかと、恥じもし
惘れもして聞いていた。 「お庄も、野口屋で貰いたいなどという話もあったけれども、....
「黴」より 著者:徳田秋声
、しばらくは居所を知らさないでおきましょうよ。」 笹村は叢のなかにしゃがんで、
惘れたように女の様子を眺めていた。 「そんなに行き詰っているのかね。」 「だけど....
「爛」より 著者:徳田秋声
青柳が不意に目をさました。 「よく寝る人だこと。」 お雪はその方を見ながら、
惘れたように笑った。青柳は太いしなやかな手で、胸や腋のあたりを撫で廻しながら、起....
「四十八人目」より 著者:森田草平
抜けられない者どもまで、口実を設けて同行を肯んじなかったと聞いては、先着の同志も
惘れて物が言えなかった。中にも、血気の横川勘平のごときは、 「あいつらもともと汚....
「飛騨の怪談」より 著者:岡本綺堂
立っている、加之も笑を含んで小手招ぎをしている。市郎も其の図迂図迂しいのに少しく
惘れた。 前にも云う如く、市郎が冬子の兄忠一と連立って、彼の柳屋に遊んだのは、....