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惨害
「惨害〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
惨害の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「仙人」より 著者:芥川竜之介
いので、今度は話題を、今年の秋の蝗災《こうさい》へ持って行った。この地方の蒙った
惨害の話から農家一般の困窮で、老人の窮状をジャスティファイしてやりたいと思ったの....
「地球発狂事件」より 著者:海野十三
、D十五号だけがあのような大破壊を受け附近にいた水上艦艇も水中にいた潜水艦も共に
惨害から免れたのだと思う。だからわれわれが水中であの種の驚異力の発生を感付いたら....
「水害雑録」より 著者:伊藤左千夫
を願うの念が強いのである。 一朝|禍を蹈むの場合にあたって、係累の多い者ほど、
惨害はその惨の甚しいものがあるからであろう。 天災地変の禍害というも、これが単....
「最終戦争論」より 著者:石原莞爾
た常識判断に過ぎない。瞬間に敵国の中心地を潰滅する如き大威力(三七頁)は、戦争の
惨害を極端ならしめて、人類が戦争を回避するに大きな力となるのみならず、かくの如き....
「空襲葬送曲」より 著者:海野十三
。 否! 否! 先の空襲で、全市に亙る爆撃をうけたときは、覚悟していた以上の
惨害を蒙ったので、一時は気が変になったほどだった。しかし、自分の懐かしい家は無く....
「海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
比べて、延焼の時間が短かかったので(震災は三日間で焼け、今度は六時間位で焼けた)
惨害もひどかったことがうなずける。こんなに焼けているとは思わなかった。浅草寺の観....
「綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
、さらに浅草へまわって、汗をふきながら夕方に帰って来た。そうして、しきりに地震の
惨害を吹聴したのであった。その以来、わたしに取って地震というものが、一層おそろし....
「神州纐纈城」より 著者:国枝史郎
う。そうして乱文斜文をつくり、暗濁昏瞑に致しましょう。……四壁全く定まらず、眷族
惨害の兇相に」 象牙の箆ででも擦るような、滑らかな音が聞こえて来た。 しばら....
「海底都市」より 著者:海野十三
「海底都市の人たちは、自分たちの進めている海底工事が、このように君たちトロ族に
惨害を与えていることを知らないのだ。知ってりゃ即座《そくざ》にやめるにちがいない....
「独本土上陸作戦」より 著者:海野十三
とは失礼なことをいう、この玉蜀黍め」 と、博士は中国語でいって、 「この空爆の
惨害を、余にどうしろというのかね」 「いやいや、余は何とも申したわけではない。博....
「火星兵団」より 著者:海野十三
近づいたようである。
「つまり、ひっくるめて言うと、モロー彗星の衝突によって起る
惨害から救われるためには、誰しも考えつくのは、火星への移住である。しかし火星へ移....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
たが、三浦以外の土地、例えば伊豆とか、房州とかは百|年来例がないと言われるほどの
惨害を蒙ったのでした。 斯うした時には又妙に不思議な現象が重なるものと見えまし....
「鴉片を喫む美少年」より 著者:国枝史郎
。もし拒絶しようものなら、その男一人ばかりでなく、その男の一家一族までが、ひどい
惨害に遭うのだからね。 この国における女の勢力! それは到底日本の比でなく、全....
「火に追われて」より 著者:岡本綺堂
て、更に浅草へまわって、汗をふきながら夕方に帰って来た。そうして、しきりに地震の
惨害を吹聴したのであった。その以来、わたしに取っては地震というものが、一層おそろ....
「フレップ・トリップ」より 著者:北原白秋
本能そのものなのだ。衝動は自然だ。 全身をあげて彼らは搏つ、生きるがためには、
惨害――自己と地位の確守だ。 勝て。 弱者は畢竟するに弱者に過ぎないのだ。 ....