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「惹起〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

惹起の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
卑怯者」より 著者:有島武郎
りととめどなく滝のように流れ落ちるのをただおもしろいものに眺めやった。実際そこに惹起《じゃっき》された運動といい、音響といい、ある悪魔的な痛快さを持っていた。破....
予報省告示」より 著者:海野十三
人暦一万九百四十六年十三月九日 本日を以て地球は原子爆弾を惹起し、大爆発は二十三時間に亘って継続した後、地球は完全にガス状と化す。 尚、....
宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
ジュース(Suess 一八八三年)は、この大洪水が火山爆発に起因する津波によって惹起されたもので、この津波がペルシア湾からメソポタミアの低地の上を侵入していった....
西湖の屍人」より 著者:海野十三
る。 それだけならば、漢青年は、我慢をしているつもりだった。ところが彼は問題を惹起さずにいられないことになったというのは、幾度もマリ子に、痔の清掃を命じている....
恐しき通夜」より 著者:海野十三
密雲のために陽光暗く、加うるに霧やや濃く、僚機との連絡至難となり、遂に空中衝突を惹起せるものなり』てなことを云ったので、不可抗力の椿事として、両中尉は戦死と同格....
駆逐されんとする文人」より 著者:内田魯庵
十年前に、嫁に行くなら文学士か理学士に限ると高等女学校の生徒の前で演説して問題を惹起した人があるが、文人と新聞記者とは今日では嫁に呉れての無い嫌われ者の随一であ....
鞄らしくない鞄」より 著者:海野十三
某研究所から二百グラムという夥《おびただ》しいラジウムが盗難に遭い目下重大問題を惹起《じゃっき》していまして、本課は全力をあげて約四十日間|捜索《そうさく》を継....
二、〇〇〇年戦争」より 著者:海野十三
最高司令官発。只今、十三時四十五分、わが艦隊は、海面下において、不慮の衝突事件を惹起せり。若干の爆発音を耳にする。海水は甚だしく混濁し、咫尺を弁ぜず。余は直に―....
空襲警報」より 著者:海野十三
市北部及び西部の繁華なる市街地に対し瓦斯弾攻撃を行い、住民をして恐怖せしめ擾乱を惹起せしむべし!」 「承知!」 第三編隊も、隊列を離れていった。第四編隊と第五....
霊訓」より 著者:浅野和三郎
っとした暗示、ちょっとした誘惑にも容易に動かされる。よしそうした劣情が、実際的に惹起されるまでに至らなくとも、兎に角人々の道徳的均衡が覆されて居るのは、甚だ危険....
妖怪報告」より 著者:井上円了
て盥嗽し終わり、うたた昨夢の現象を思う。しかれども、予や元来、夢想に感じ、空想を惹起するがごとき情感なく、ことに夢境は某川|暴漲せりと覚ゆれども、あたかも天晴朗....
妖怪玄談」より 著者:井上円了
」の思想の起こること数回に及ぶときは、その後「伊」の起こるごとに、自然に「仁」を惹起するの性を養成するに至るなり。これを心理学にては連想の規則とす。連想とは思想....
鴎外博士の追憶」より 著者:内田魯庵
た。S・S・Sとは如何なる人だろう、と、未知の署名者の謎がいよいよ読者の好奇心を惹起した。暫らくしてS・S・Sというは一人の名でなくて、赤門の若い才人の盟社たる....
三十年前の島田沼南」より 著者:内田魯庵
その頃は既に鹿鳴館の欧化時代を過ぎていたが、欧化の余波は当時の新らしい女の運動を惹起した。沼南は当時の政界の新人の領袖として名声|藉甚し、キリスト教界の名士とし....
戦争史大観」より 著者:石原莞爾
力に合する事を計ったのである。しかしその場合もフロイシュ、アイロウでは各個戦闘を惹起して形勢不利となり、またバウツェンでも統一的効果を挙げる事は出来なかった。そ....