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「愍笑〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

愍笑の前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
十二支考」より 著者:南方熊楠
い》る。かほど金になる女身を受けて空しく石となった松浦佐夜姫《まつらさよひめ》を愍笑《びんしょう》せんばかり。さればアレキサンダー王テーベスを壊《やぶ》った時「....
学問のすすめ」より 著者:福沢諭吉
の新年を経て、顧みて今月今日の有様を回想し、今日の独立を悦ばずしてかえってこれを愍笑《びんしょう》するの勢いに至るは、豈《あに》一大快事ならずや。学者よろしくそ....
日本男子論」より 著者:福沢諭吉
進歩と共に内行の不取締もまた同時に進歩し、この輩が不文《ふぶん》野蛮と称して常に愍笑《びんしょう》する所の封建時代にありても、決して許されざりし不品行を今日に犯....
成学即身実業の説、学生諸氏に告ぐ」より 著者:福沢諭吉
れば、その愚鈍暗黒なる、ともに語るに足るべき者なく、ひそかにこれを目下に見下して愍笑《びんしょう》するのみ。その状、あたかも田舎漢《いなかもの》が都会の住居に慣....
宮本武蔵」より 著者:吉川英治
につかわし候。 老い籠りの身は世の外に深う沈みて、顔浮かみ出すも、もの憂や。 御愍笑愍笑石舟斎 伝七郎どの ほか諸|大雅 「ふム……」 つまらなそう....
三国志」より 著者:吉川英治
れを嗤うのではない。余りといえば黄蓋が、曹操などという人物を買いかぶっているのを愍笑したまでだ」 「無駄だ。巧言を止めろ。われも幼少から兵書を読み、孫子呉子の神....
三国志」より 著者:吉川英治
令|于禁も捕虜になって引っ立てられて来た。于禁は哀号して、助命をすがった。関羽は愍笑して、 「犬ころを斬っても仕方がない。荊州の獄へ送ってやるから沙汰を待て」と....
私本太平記」より 著者:吉川英治
まい、母も願うまい。 ……ふ、ふウん。 いらざるおせッかいといわぬばかりに、愍笑をくれたので、新田の老臣は、顔あからめて、あの時は退ッこみおった。 が、そ....
私本太平記」より 著者:吉川英治
。 道誉はすぐさとった。――この公卿はおれを抱き込む気でいるな。――腹のなかで愍笑しながら、彼はトボけた顔したまま、木戸の外へ出た。身を交わすやいな、外から錠....
私本太平記」より 著者:吉川英治
国々の形勢図が、波と聞え、眼にも見えるここちがする。 「……だのに、寝てござる」愍笑を、禁じえない。 いま、耳にした六波羅飛報によれば。 ――そのご、行方も....
随筆 新平家」より 著者:吉川英治
たずねるマダム不在。みなアルコール気のないカクテルという註文に、ミス神戸たちから愍笑を買う。西銀座、土橋界隈とくらべて、やはり神戸を感じる。けれど、何がというほ....