意を受ける[語句情報] »
意を受ける
「意を受ける〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
意を受けるの前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「明暗」より 著者:夏目漱石
よりほかに途はなかった。お延は口を切った。
「余計な事です。あなたからそんな御注
意を受ける必要はありません」
「注
意を受ける必要がないのじゃありますまい。おおか....
「光と風と夢」より 著者:中島敦
事の与える教訓が一千本のパンの木よりも有効だと思ったから、それに、かかる美しい好
意を受けることが、何ものにも増して堪《たま》らなく嬉しかったからだ、ということ。....
「伊太利亜の古陶」より 著者:宮本百合子
気にもおなりなすったのでしょう? 私は、若しそういうことになれば、素直に先の御厚
意を受けるのが礼だと思いますよ、種々にひねくれて考えるのはこちらの心の卑しさを見....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
いでなさい」
「それはそれは、どうも」
と言って、お婆さんがいよいよ感心して、好
意を受けると、
「さあ、みんな、お婆さんにお蕎麦を御馳走して上げな」
見ている....
「源氏物語」より 著者:紫式部
っていたが、たよるところはほかにないのであるから、こうした因縁と思いあきらめて好
意を受けることにし、兵部卿の宮をお迎えする用意をととのえた。 遊びの一行は船で....
「反抗」より 著者:豊島与志雄
て受けよ――場合によっては貪っても構わない――というのが村田の主義だった。或る好
意を受ける時、昔は礼を云うのが道徳だった。現代では、礼を云わないのが道徳なのだ。....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
クリストフは老人が満足しているのをよく見てとった。彼の小さな自尊心は、そういう好
意を受けると動かないではおれなかった。彼はかなり機敏だったので、自分がほめられた....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
わなかった、お世辞を言うどころではなかった。彼女はそれに恨みをいだいて、彼から注
意を受けるとかならず口答えをした。彼が言うことにはなんでも逆らった。自分が間違え....
「城」より 著者:カフカフランツ
に向けて以来、私は根本ではいつだって君から好意を施されていたといっていい。人の好
意を受けることに慣れてしまうことは、それほどむずかしいことじゃない。だが、君は、....
「墓が呼んでいる」より 著者:橘外男
けては済まないと思いましたけれど、こう眠くてはヤリキレマセン。ついでにこれも、好
意を受けることにしました。 姉娘の導いてくれたのは、スグそこの階段を上った、二....
「つゆのあとさき」より 著者:永井荷風
をしないとも限らない。と思うと、鶴子は老人の好意をかたじけなく思うにつけ、その好
意を受ける事のできない身の上を省みて涙を催さずにはいられなかったのである。 進....