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「意気揚々〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

意気揚々の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
M侯爵と写真師」より 著者:菊池寛
ると、ややお調子者の杉浦は、もう大得意で大カメラの入ったズックを重そうに担いで、意気揚々と出かけて行ったものです。 T内閣が瓦解した時にも、失望落胆した人が、....
乱世」より 著者:菊池寛
報隊は、そこでも一万両に近い軍用金を集めた。今尾高須の二藩を慴服させた赤報隊は、意気揚々として、桑名藩へ殺到しようとして、桑名城の南、安永村に進んで、青雲寺とい....
疑問の金塊」より 著者:海野十三
手柄と判ったときの、折井山城の二刑事の嬉しそうな笑顔が再び目の前に見える。二人は意気揚々と本庁へ引上げていったことだろう。 そのとき、解纜を知らせる銅鑼の音が....
自叙伝」より 著者:大杉栄
に出た。みんなはびっくりして西川を取りまいた。僕は多少の心配はしながら、それでも意気揚々と引きあげて帰った。 西川の頭にはその後二寸ばかりの大きな禿ができてい....
空気男」より 著者:海野十三
の門を堂々とくぐれるんだ」 清家博士は、大きな鞄を重そうにさげ、いつもとは違い意気揚々と玄関へ入ってきた。 「誰? 御用聞きなら裏口へお廻り」 と、奥から例....
石塀幽霊」より 著者:大阪圭吉
めた。 するとそこへ、取調べを終った司法主任の一行が、宏と実の双生児を引立てて意気揚々と出かけて来た。蜂須賀巡査は急にうろたえはじめた。そしてどぎまぎした調子....
奇巌城」より 著者:菊池寛
ったに違いない。ルパンの力はそれだからこそ大きかったのに違いなかった。 少年は意気揚々とパリを出発した。少年は三角形の中のすべてを片っぱしから調べ始めた。 ....
月世界跋渉記」より 著者:江見水蔭
士も助手も一様に窓に出ると、如何にも三人の探検隊は各自に山のような荷物を背負って意気揚々として帰って来た。 「どうだ。結果は。」 まず桂田博士が尋ねると、月野....
書記官」より 著者:川上眉山
いるものはないです。 得意らしげに微笑を送って、われを見よと言わぬばかり辰弥は意気揚々と静かに葉巻の煙を吹きぬ。 それは大事な魂胆をお聞き及びになりましたの....
沼畔小話集」より 著者:犬田卯
筈まできめてしまったのであった。 「じゃ、どうぞよろしく。」 「承知しました。」意気揚々としてそこを出た男爵は、Kの肩を叩いて、 「君、どうだね。ひとつ満州へ勇....
チベット旅行記」より 著者:河口慧海
れ鉄砲を担ぎ右の腕には槍を提げ腹の前には刀を佩し、そうしてチベット流の猟帽を頂き意気揚々と近づき来るその容貌が、いかにも獰悪で身体も強壮なチベット人中殊に強壮ら....
エリザベスとエセックス」より 著者:片岡鉄兵
もひざまずいた。それでもまだ拒み続けていたが――やがて突然、許可を与えた。伯爵は意気揚々と出発したが、一五九一年の秋から冬にかけて戦地における彼の身のまわりには....
南半球五万哩」より 著者:井上円了
来わが家なのだから。) 老来擲舒。 (老いしたがってかえって多くの書を投げすて、意気揚々として鵬もおよぶまい。樺太の海、台湾の山もなお狭さを覚え、空の果てまでお....
」より 著者:織田作之助
心がいきなり頭をもたげて、ぐっと胸を突き上げた。ざまを見ろと書きかけた答案を消し意気揚々と白紙のまゝで出した。王者が自ら好んで王位を捨てるような心の余裕が感じら....
美人鷹匠」より 著者:大倉燁子
お土産です。坊ちゃんがお捕りになった小雀、鷹狩の獲物ですよ」 子供は雀を持って意気揚々と帰って行った。達也は興奮して母の手を握り、足をバタバタやって見ていた。....