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意気込み
「意気込み〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
意気込みの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「或る女」より 著者:有島武郎
はしませんわ。でも古藤さんも手紙の上では一枚がた男を上げていますわね」
木村の
意気込みはしかしそんな事ではごまかされそうにはなかったので、葉子はめんどうくさく....
「眉かくしの霊」より 著者:泉鏡花
贄川はその昔は、煮え川にして、温泉の湧いた処だなぞと、ここが温泉にでもなりそうな
意気込みで、新館建増しにかかったのを、この一座敷と、湯殿ばかりで、そのまま沙汰や....
「吉原新話」より 著者:泉鏡花
と梅次が蘇生った顔になる。 「三人が入乱れて、その方へ膝を向けた。 御注進の
意気込みで、お三輪も、はらりとこっちへ立って、とんと坐って、せいせい言って、 (....
「耽溺」より 著者:岩野泡鳴
たので、まず、その方へまわることにした。 僕は友人を連れて復讐に出かけるような
意気込みになった。もっとも、酒の勢いが助けたのだ。 朝の八時近くであったから、....
「海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
留三百五十名という帝都内に珍らしい高率で、バラックや壕舎があたりに群立し、再起の
意気込みすさまじく、日本人かなと感じ入った。 菜園にはすでに芽も青々と出ている....
「獄中記」より 著者:大杉栄
。が、それも今までの社会学のではつまらない。自分で一個の社会学のあとを追って行く
意気込みでやりたい。それには、まず社会を組織する人間の根本的性質を知るために、生....
「戦話」より 著者:岩野泡鳴
から進んでそないに力んだかて阿房らしいやないか? て』冷かしてやったんけど大した
意気込みで不平を云うとって、取り合わん。『こないなことなら、いッそ、割腹して見せ....
「宇宙尖兵」より 著者:海野十三
なるほど、こんな光景を永い間眺めていたら、誰でも頭が変になるであろう。僕は初めの
意気込みにも似ず、この上展望室に立っていられなくなり、大急ぎでそこを出た。そして....
「転機」より 著者:伊藤野枝
ん、ご存じでしょう? あの人でさえ、一時は、あの問題のために一身を捧げるくらいな
意気込みでいたんですけれど、今日じゃ、何のたよりにもならないのですからねえ。」 ....
「瘠我慢の説」より 著者:石河幹明
、損害要求のためとて軍艦を品川に乗入れ、時間を限りて幕府に決答を促したるその時の
意気込みは非常のものにして、彼等の言を聞けば、政府にて決答を躊躇するときは軍艦よ....
「越年」より 著者:岡本かの子
」 明子がかすれた声で加奈江の腕をつかんで注意したとき、加奈江は既に獲物に迫る
意気込みで、明子をそのまま引きずって、男たちの後を追いかけた。――どうにかこの一....
「快走」より 著者:岡本かの子
た。それから下駄を脱いで駈け出してみた。女学校在学中ランニングの選手だった当時の
意気込みが全身に湧き上って来た。道子は着物の裾を端折って堤防の上を駆けた。髪はほ....
「鷺娘」より 著者:大倉燁子
の六月から稽古にやられ、まゆみも光村医学博士夫人となるまでは舞踊家としてたつ位の
意気込みであったので、仲の好い二人も舞踊の事になるとまるで敵同志のように互いに鎬....
「今年の抱負」より 著者:大倉燁子
は来る年毎に必ずそれを考えるのだが、まだ一度だって実行出来たためしがない。最初の
意気込みが、二月、三月、ともなればそろそろ引込みかけ、四月頃にはすっかりしぼんで....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
お記憶に残っている。 関東軍に転任の際も、今後とも欧州古戦史の研究を必ず続ける
意気込みで赴任した。特に万難を排しナポレオンの対英戦争を書き上げる決心であった。....