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「愕〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

愕の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
疑惑」より 著者:芥川竜之介
《しじゅうがっこう》の男が一人、端然として坐っていた。実を云えばその瞬間、私は驚《きょうがく》――と云うよりもむしろ迷信的な恐怖に近い一種の感情に脅《おびや》....
西郷隆盛」より 著者:芥川竜之介
で、のしかかるように云い切った。日頃から物に騒がない本間さんが、流石《さすが》に然としたのはこの時である。が、理性は一度|脅《おびやか》されても、このくらいな....
素戔嗚尊」より 著者:芥川竜之介
事が出来るかどうか、疑わしいのは勿論であった。だから彼もしばらくの間は、恐怖と驚《きょうがく》とを代る代る醜い顔に表しながら、ただ、漫然と自失した眼《まなこ》....
二つの手紙」より 著者:芥川竜之介
、そう云う外界の中に、突然この存在以外の存在を、目前に見たのでございます。私の錯《さくがく》は、そのために、一層驚くべきものになりました。私の恐怖は、そのため....
馬の脚」より 著者:芥川竜之介
たまま、一足《ひとあし》ずつ後へ下り出した。この時の俺の心もちは恐怖と言うか、驚《きょうがく》と言うか、とうてい筆舌《ひつぜつ》に尽すことは出来ない。俺は徒《....
或る女」より 著者:有島武郎
ていると、その音はだんだん病室のほうに近寄って来た。……愛子ではないか……葉子は然《がくぜん》として夢からさめた人のようにきっとなってさらに耳をそばだてた。 ....
世界怪談名作集」より 著者:アンドレーエフレオニード・ニコラーエヴィチ
ほどの灰色の疲れは、彼の顔全体を埃のように掩っていたので、一同はぼんやりとした驚を感じながら、この二人を互い違いに見詰めているうちに、かれらはそもそもなんの為....
悪獣篇」より 著者:泉鏡花
って来て、先生の御馳走になるんですって。」 とまた顔を見る。 この時、先生|然として頸をすくめた。 「あかぬ! 包囲攻撃じゃ、恐るべきだね。就中、銑太郎な....
霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
いつしか私の躯は荒れ狂う波間に跳って居りました、その時ちらと拝したわが君のはっとかれた御面影――それが現世での見納めでございました。』 × ....
亡び行く江戸趣味」より 著者:淡島寒月
になって、ランプさえもよほどの山間僻地でも全く見られない、時世の飛躍的な推移は驚の外はない。瓦斯の入来したのは明治十三、四年の頃で、当時|吉原の金瓶大黒という....
」より 著者:秋田滋
は、初対面のおりに、彼女を見ますと、一種異様な感をおぼえたのであります。それは、きでもありません、嘆美でもありません。さればと云って、よく世間で云っております....
良夜」より 著者:饗庭篁村
座蒲団よりすべりてその茶碗を取らんとするとき、女はオオと驚くに予も心付きてヤヤときたり。「蘭の鉢を庭へ出せよ」と物柔らかに命じながら主公出で来られぬ。座を下り....
スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
恐ろしさに胆をつぶしてしまったのは、その騎士に頭がなかったからだ。しかし、彼の驚はさらに度を加えた。その頭が騎士の両肩のあいだに乗っていなければならないのに、....
大利根の大物釣」より 著者:石井研堂
沖に赤目魚釣に往きし忘筌子、利根川(江戸川)に鯉釣に出でし江東子に、獲物を見せてかし呉るるも一興なり。など空想を描きつつ窓によりて進む。 田の面一般に白く、....
茸をたずねる」より 著者:飯田蛇笏
ち残った紅葉の間から躯のこなしを様々にかえる。その中に自分の居ることを発見し、驚|譬えようがないといった風に慌てて枝を離れて、一声高く鳴き声を山中の気に顫わし....