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愚夫
「愚夫〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
愚夫の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「神社合祀に関する意見」より 著者:南方熊楠
に参拝して迷妄を闢《ひら》きしというは、あたかも古欧州の神社神林に詣でて、哲士も
愚夫もその感化を受くること大なるを言えるに同じ。別に神主の説教を聴いて大益ありし....
「仇討たれ戯作」より 著者:林不忘
しずめこの三馬など勝つ術《て》はげえせん。先生がその学識文才をもって愚婦《ぐふ》
愚夫《ぐふ》相手の戯作の筆を下ろしゃあ、それ、よく言うやつだが、一気に洛陽の紙価....
「狼疾記」より 著者:中島敦
かいう書物の中に貴下の奥さんの記事を載せたいから、などと煽《おだ》て上げ、天下の
愚夫愚婦から、相当な金額を絞り取り、下らぬ本を作ってはそれをまた高く売付けるとい....
「妖怪玄談」より 著者:井上円了
り禍福吉凶、その他いかなることがらにても、これにたずぬるに当たらざるなしと申して
愚夫愚婦を迷わしめ、信ずるもの日に増し、ただいまにては真に神仏のなすところと妄想....
「欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
国などにて堂々たる大寺院の説教すら極めて浅薄なるものにて、毫も日本の僧侶の田舎の
愚夫愚婦に対して述ぶるものに異ならず。しかして聴衆は唯々諾々、一言も疑問を起こす....
「西航日録」より 著者:井上円了
。城内には壮大の寺院数個、いずれも老若男女群れを成す。なかんずく旧教の本山には、
愚夫愚婦山のごとくまた海のごとく集まり来たり、感泣の涙にむせびおるものあり。もし....
「三国志」より 著者:吉川英治
主はよろしく、わしにたいして礼をこそいうべきであろう」 「だまれっ。この孫策をも
愚夫あつかいにするか。誰ぞ、この老爺の首を刎ねて、諸民の妖夢を醒ましてやれ」 ....
「三国志」より 著者:吉川英治
一言のもとに、玄徳は心服して、その蒙を謝し、 「いや、よく分りました。思うに、
愚夫玄徳の考えは、事ごとに、大義と小義とを、混同しているところから起るものらしい....
「三国志」より 著者:吉川英治
勇ヲモッテ本トナシ、コレヲ行ウニ智計ヲ以テスベシ。モシ只ニ勇ニ任ズル時ハ、コレ一
愚夫ノ敵ノミ。吾イマ大軍ヲ南鄭(漢中)ニ屯シ、卿ガ妙才ヲ観ント欲ス。二字ヲ辱ムル....
「山の人生」より 著者:柳田国男
家族や親類がすぐに狐憑きにしてしまう風が、地方によってはまだ盛んであるが、なんぼ
愚夫愚婦でも理由もなしに、そんな重大なる断定をするはずがない。たいていの場合には....