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愚妻
「愚妻〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
愚妻の前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「HUMAN LOST」より 著者:太宰治
、なお、家の鞭《むち》の音を背後に聞き、ふるいたちて、強精ざい、すなわち用いて、
愚妻よ、われ、どのような苦労の仕事し了せたか、おまえにはわからなかった。食わぬ、....
「風の便り」より 著者:太宰治
なければなるまい、けれども一体、どこから手をつけて行けばいいのか、途方に暮れて、
愚妻の皺《しわ》の殖えたソバカスだらけの顔を横目で見て、すさまじい気が致しました....
「鼻」より 著者:ゴーゴリニコライ
はわかりますが、鼻も髯も、皆目、見分けがつきません。手前の姑《しゅうと》、つまり
愚妻の母ですなあ、これもやっぱり何も見えないのです。」 コワリョーフはそれどこ....
「吾輩は猫である」より 著者:夏目漱石
層の呵責《かしゃく》と云わざるべからず。……」
「もう沢山です、先生。そのくらい
愚妻のわる口を拝聴すれば申し分はありません」
「まだ四五ページあるから、ついでに....
「失敗園」より 著者:太宰治
(わが陋屋には、六坪ほどの庭があるのだ。
愚妻は、ここに、秩序も無く何やらかやら一ぱい植えたが、一見するに、すべて失敗の様....
「創生記」より 著者:太宰治
睡うまそう、寝顔つくづく見れば、まごうかたなき善人、ひるやかましき、これも仏性の
愚妻の一人であった。 山上通信 太宰治 けさ、新聞にて、マラソン優勝....
「八ヶ嶽の魔神」より 著者:国枝史郎
て坐ったものである。 「家人をお助けくだされた由、あれは小間使いとはいうものの、
愚妻の縁辺でござってな、血筋の通った親類|端、ようお助けくだされた。玄卿お礼を申....
「私の小売商道」より 著者:相馬愛蔵
欠損を生じ、そのままで行けば閉店せねばならぬ破目に陥ったのである。この間の消息は
愚妻の自伝的随筆集『黙移』――本年六月出版――中に彼女が詳しく語っている。 さ....
「藪の鶯」より 著者:三宅花圃
ひとふし》うたい出でたるおりから。 宮崎「実に姻縁《いんえん》は不思議なもので。
愚妻などもかねてより近くは致しおりましたが、こうなろうともおもいませず。また君に....
「漱石氏と私」より 著者:高浜虚子
○ 明治四十一年七月十一日(封書) 拝復 御ふささんは異存はなかろうと
愚妻が申します。然し松根がもらいたいのですかあなたが御周旋になるのですか伺ってく....
「欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
て応答せんと。しかして、ついに来たらず。 英国人某曰く、日本人はその妻を称して
愚妻と呼び、その家を指して弊屋と呼ぶという。あに愚ならずや。政教子曰く、なお英国....