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愚弄
「愚弄〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
愚弄の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「るしへる」より 著者:芥川竜之介
おびただ》しきを歎きしを如何《いかん》。云うこと勿れ、巴※※《はびあん》、天魔の
愚弄する所となり、妄《みだり》に胡乱《うろん》の言をなすと。天主と云う名に嚇《お....
「義血侠血」より 著者:泉鏡花
べき月下の密会を一瞥《いちべつ》して、 「お合い乗り、都合で、いかがで」 渠は
愚弄《ぐろう》の態度を示して、両箇《ふたり》のかたわらに立ち住《ど》まりぬ。白糸....
「みちのく」より 著者:岡本かの子
、この頃では、白粉《おしろい》や紅を塗《ぬ》って田舎芝居《いなかしばい》で散々|
愚弄《ぐろう》される敵役《かたきやく》に使われているという風評になった。お蘭は身....
「人外魔境」より 著者:小栗虫太郎
せんね。隊員中、途中で帰国した方も一人もないと思いますが」
「ふうむ」ダネックは
愚弄《ぐろう》されたように唸《うな》った。五年間、人力がつくせる最高のエネルギー....
「軍用鮫」より 著者:海野十三
は迷惑この上なしだ」 「いや博士、猛印こそわが中国の首都でありますぞ」 「わしを
愚弄してはいかん。中国の首都がインドとわずか山一つを距《へだ》たった雲南の国境に....
「耽溺」より 著者:岩野泡鳴
おかしくないのは僕だけであった。三人に酒を出し、御馳走を供し、その上三人から
愚弄されているのではないかと疑えば、このまま何も言わないで立ち帰ろうかとも思われ....
「省線電車の射撃手」より 著者:海野十三
部捜査課長。在職満十年。今回|省線電車内に起りたる殺人事件は、本職を始め警視庁を
愚弄することの甚だしきものにして、爾来極力探索の結果、此程漸く犯人の目星を掴むこ....
「四条畷の戦」より 著者:菊池寛
原の落書にまで「きつけぬ冠上のきぬ、持もならわぬ笏もちに、大裏交りは珍らしや」と
愚弄されるのも癪に触る。その上、素朴な一般武士の頭には、延喜|天暦の昔に還らんと....
「すり替え怪画」より 著者:海野十三
画を見るとむかむかとしてまいります。ああ。気持が悪い。なんという侮蔑、なんという
愚弄、いや、御前もさぞ御気持の悪いことでございしょう。お察し申上げまする」 と....
「軍用鼠」より 著者:海野十三
いっていたぞ。すると貴様は昨日どこかに鼠を八匹隠していたということになる。本官を
愚弄するにも程がある。きょうは断乎として何処から何処までも検べ上げたうえでないと....
「橋」より 著者:池谷信三郎
。プログラムは彼女の膝の上を右へ左へ動いた。 (そんな無意義なパラドックスで僕を
愚弄しないでください。僕は奮慨しているんですよ。) (僕の方がよっぽど奮慨してる....
「スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
った。しかし、もっと困ったことは、ブロムがあらゆる機会を利用して彼を恋人の面前で
愚弄したことだった。ブロムは犬を飼ってしごく滑稽に鳴くように教えこみ、それを連れ....
「春」より 著者:岡本かの子
よ、きっと。 お民は、さっさと立って玄関の方へ行ってしまった。 京子はお民に
愚弄されたような不服な気持で其処へべたりと坐ってしまった。が、暫く膝に落して居た....
「淡島椿岳」より 著者:内田魯庵
振わなかったが、一度は天下の伊藤八兵衛と鳴らした巨富を作ったし、弟の椿岳は天下を
愚弄した不思議な画家の生涯を送った。 だが、椿岳は根からの風流人でも奇人でもな....
「エリザベスとエセックス」より 著者:片岡鉄兵
とのスポーツであった。エリザベス朝のイギリスでは、重大事件において、裁判の処理を
愚弄に変えるという特殊な風潮が、権威をもって行なわれていた。それは法律からくる理....