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愚癡
「愚癡〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
愚癡の前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「虞美人草」より 著者:夏目漱石
いるんでございますが――それもこれもみんな彼人《あれ》の病気のせいだから、今さら
愚癡《ぐち》をこぼしたって仕方がないとは思いますが、なまじい自分の腹を痛めた子で....
「死生」より 著者:幸徳秋水
出来ぬ、若し如何にかして其を遁がれよう、其れに抗しように企つる者あらば、其は畢竟
愚癡の至りに過ぎぬ。只だ是れ東海に不死の薬を求め、バベルに昇天の塔を築かんとした....
「革鞄の怪」より 著者:泉鏡花
七 「実に、寸毫といえども意趣遺恨はありません。けれども、未練と、執着と、
愚癡と、卑劣と、悪趣と、怨念と、もっと直截に申せば、狂乱があったのです。 狂気....
「白金之絵図」より 著者:泉鏡花
上手が占めた鼓に劣らず、声が、タンタンと響きました。 何事ぞ、この未熟、蒙昧、
愚癡、無知のから白癡、二十五座の狐を見ても、小児たちは笑いませぬに。なあ、―― ....
「親鸞」より 著者:三木清
て姓とする親鸞である。しかも彼はこれに愚の字を加えて自己の号としたのである。愚は
愚癡《ぐち》である。すでに禿の字はもと破戒を意味している。かくして彼が非僧非俗破....
「法然行伝」より 著者:中里介山
や多念をや」 又云う。「我はこれ烏帽子《えぼし》もきざる男なり。十悪の法然房|
愚癡《ぐち》の法然房が。念仏して往生せんと云うなり」 又云う。「学生《がくしょ....