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「愛煙家〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

愛煙家の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
ゴールデン・バット事件」より 著者:海野十三
トなのだ。およそ吸殻のない吸い方をするということは、普通の吸い方ではない。それは愛煙家のうちでも、最も特異な吸い方なのだ。火のついた巻煙草がだんだんと短くなって....
道標」より 著者:宮本百合子
気よく喋り出して、間もなく素直に悄気た伸子を、その比田礼二という記者は、いかにも愛煙家らしい象牙色の歯をみせて笑った。 「新聞がよめないなんてのは、なにもあなた....
灰色の記憶」より 著者:久坂葉子
することも十分に出来た。煙草は、小使いのおばさんのところでよく喫んだ。彼女も大の愛煙家であったから。秘書の老嬢に発見されたら、勿論説諭かクビであったろうけれど、....
喫煙四十年」より 著者:寺田寅彦
い。その頃同年輩の中学生で喫煙するのはちっとも珍しくなかったし、それに父は非常な愛煙家であったから両親の許可を得るには何の困難もなかった。皮製で財布のような恰好....
阿亀」より 著者:豊島与志雄
一寸開いて、上等の葉巻を一本求めても、少しも可笑しくはなかった。随って、客は大抵愛煙家だった。その常連が、勤人とか小店主とか、そういった中年の人達で、長時間遊ん....
十一谷義三郎を語る」より 著者:豊島与志雄
計算を私はやってみたこともある。而も十一谷君は、蝋引きの吸口を必ず用いて、普通の愛煙家のようにじかに吸うことがなかった。或る時、母堂の心配そうな打明話によると、....
世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
」 こう言いながら、僕は船医にシガーをすすめた。彼はそれを手にすると、よほどの愛煙家とみえて、どこのシガーかを鑑定するように眺めた。 「湿気などは問題ではあり....
夢は呼び交す」より 著者:蒲原有明
い煙草をがつがつ吸うよりも遥に増しだと思っているのである。 彼も若い頃は一廉の愛煙家であったに違いない。少し喫み過ぎたと気が附いて、止めようとして、初手は誰で....