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感嘆
「感嘆〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
感嘆の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「魔術」より 著者:芥川竜之介
じゃこう》か何かのように重苦しい※さえするのです。私はあまりの不思議さに、何度も
感嘆《かんたん》の声を洩《もら》しますと、ミスラ君はやはり微笑したまま、また無造....
「葱」より 著者:芥川竜之介
る少女である。着物を雨で濡らす心配があるか、ライン河の入日の画端書《えはがき》に
感嘆の声を洩《も》らす時のほかは、滅多《めった》に雲の影などへ心を止《と》めない....
「素戔嗚尊」より 著者:芥川竜之介
意らしい眼を挙げて、
「私です。」と返事をした。
「そうか。そりゃ――」
彼は
感嘆の言葉を呑みこむと、また元の通り口を噤《つぐ》んでしまった。が、さすがに若者....
「義血侠血」より 著者:泉鏡花
きぬ。乗り合いは弁者の顔を※《うかが》いて、その後段を渇望せり。 甲者は重ねて
感嘆の声を発して、 「おもしろい! なるほど。浴衣の片袖がない! 天も……なんと....
「生まれいずる悩み」より 著者:有島武郎
容貌をも暖かく見せていた。「なんという無類な完全な若者だろう。」私は心の中でこう
感嘆した。恋人を紹介する男は、深い猜疑の目で恋人の心を見守らずにはいられまい。君....
「二十五年間の文人の社会的地位の進歩」より 著者:内田魯庵
年前、誰やらが『我は小説家たるを栄とす』と放言した時、頻りに其の意気の壮んなるに
感嘆されたが、此の放言が壮語として聞かれ、異様に響きて
感嘆さるゝ間は小説家の生活....
「山と雪の日記」より 著者:板倉勝宣
って、やがては緑色までうつって行く。ああ自分は、いまこそ生きている。美の感じと、
感嘆の叫びが、行きづまった時、自分は、蒸発して行くんじゃないかとすら思った。呼吸....
「茶の湯の手帳」より 著者:伊藤左千夫
でもない様なるが、さすがに優等民族じゃと羨しく思わるる点も多い、中にも吾々の殊に
感嘆に堪えないのは、彼等が多大の興味を以て日常の食事を楽む点である、それが単に個....
「八犬伝談余」より 著者:内田魯庵
筆豆の人であったから、『八犬伝』もまた初めは写したに相違ないが、前数作よりも一層
感嘆|措かなかったので四、五輯頃から刊本で揃えて置く気になったのであろう。それか....
「淡島椿岳」より 著者:内田魯庵
先年或る新聞に、和田三造が椿岳の画を見て、日本にもこんな豪い名人がいるかといって
感嘆したという噂が載っていた。この噂の虚実は別として、この新聞を見た若い美術家の....
「三十年前の島田沼南」より 著者:内田魯庵
して抱いた誤解を一掃して、世間尋常政治家には容易に匹を求めがたい沼南の人格を深く
感嘆した。 それにしてもYを心から悔悛めさせて、切めては世間並の真人間にしなけ....
「二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
二葉亭が何条肩書に嚇かされよう。世間が『書生気質』や『妹と背鏡』や『小説神髄』を
感嘆する幼稚さを呆れると同時に、文学上の野心が俄にムズムズして来た。尤も進んで春....