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態
「態〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
態の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「疑惑」より 著者:芥川竜之介
うな心もちもした。私はそれらの不安な感じを払い除けたい一心から、わざと気軽らしい
態度を装《よそお》って、うすぼんやりしたランプの向うに近々と相手を招じながら、
....
「影」より 著者:芥川竜之介
寝台《しんだい》の上へも、誰かが静に上《あが》ったようであった。
もしこんな状
態が、もう一分続いたなら、陳は戸の前に立ちすくんだまま、失心してしまったかも知れ....
「開化の良人」より 著者:芥川竜之介
れは彼等の主張は間違っていたかもしれない。しかし彼等がその主張に殉《じゅん》じた
態度は、同情以上に価すると思う。』と、云うのです。そこで私がもう一度、『じゃ君は....
「河童」より 著者:芥川竜之介
ものの飛んでくるのはよけないわけにゆきません。従ってつまり二三秒置きにせっかくの
態度も変わったわけです。しかしとにかくだいたいとしては大音楽家の威厳を保ちながら....
「彼」より 著者:芥川竜之介
けれども彼は超然《ちょうぜん》と(それは実際「超然」と云うほかには形容の出来ない
態度だった。)ゴルデン・バットを銜《くわ》えたまま、Kの言葉に取り合わなかった。....
「或敵打の話」より 著者:芥川竜之介
、蘭袋《らんたい》の薬を貰ってから、まだ十日と経たない内に、今日か明日かと云う容
態《ようだい》になった。彼はそう云う苦痛の中にも、執念《しゅうね》く敵打《かたき....
「奇怪な再会」より 著者:芥川竜之介
も知れますまい。そんな事があっては大変ですから、私は御本宅の御新造が、さんざん悪
態《あくたい》を御つきになった揚句《あげく》、御帰りになってしまうまでは、とうと....
「温泉だより」より 著者:芥川竜之介
、苦情を言うの言わないのではありません。しまいには飼い主のお松にさえ、さんざん悪
態《あくたい》をついたそうです。するとお松は何も言わずに「三太」を懐《ふところ》....
「或日の大石内蔵助」より 著者:芥川竜之介
れるとすれば、気の毒なくらい真率であった。従って、彼は彼等に対しても、終始寛容の
態度を改めなかった。まして、復讐の事の成った今になって見れば、彼等に与う可きもの....
「お律と子等と」より 著者:芥川竜之介
しご》の上り口へ胸まで覗《のぞ》かせているだけだった。
「どうもお律《りつ》の容
態《ようだい》が思わしくないから、慎太郎《しんたろう》の所へ電報を打ってくれ。」....
「江口渙氏の事」より 著者:芥川竜之介
時も、何か酷薄に近い物が必江口の感情を火照らせている。鉄が焼けるのに黒熱と云う状
態がある。見た所は黒いが、手を触れれば、忽その手を爛らせてしまう。江口の一本気の....
「久保田万太郎氏」より 著者:芥川竜之介
も江戸っ児の資格を失いたる、東京育ちの書生なり。故に久保田君の芸術的並びに道徳的
態度を悉理解すること能わず。然れども君の小説戯曲に敬意と愛とを有することは必しも....
「久米正雄」より 著者:芥川竜之介
鍛錬を加えた、大いなる才人の強気しか見えない。更に又杯盤狼藉の間に、従容迫らない
態度などは何とはなしに心憎いものがある。いつも人生を薔薇色の光りに仄めかそうとす....
「ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
に王立協会に入ってから数週を経て、友人アボットに送った手紙に、講堂の事から講師の
態度の事まで細かく論じた位で、常に注意を怠らなかった。 それから市科学会で講演....
「スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
ばかならずその審判官になり、帽子を斜めにかぶって、判決をくだした。そのときの彼の
態度や声の調子では、だれも反対したり嘆願したりすることはできなかった。喧嘩や騒ぎ....