慣例[語句情報] »
慣例
「慣例〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
慣例の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「Mensura Zoili」より 著者:芥川竜之介
心算《おつもり》か知りませんが、この船がゾイリアの港へ寄港するのは、余程前からの
慣例ですぜ。」
僕は当惑《とうわく》した。考えて見ると、何のためにこの船に乗っ....
「忠義」より 著者:芥川竜之介
身、麻上下《あさがみしも》に着換えてから、八幡大菩薩に、神酒《みき》を備えるのが
慣例になっている。ところが、その日は、小姓《こしょう》の手から神酒《みき》を入れ....
「振動魔」より 著者:海野十三
だった。 僕は、柿丘邸の門をくぐるときには、案内を乞わずに、黙って入りこむのが
慣例になっていた。柿丘が呉子さんを迎えてからは、この不作法極まる訪問様式を、厳格....
「鍵から抜け出した女」より 著者:海野十三
まるで郵便函の中の手紙を押すように身体を点検した。いつも裸になっている患者には、
慣例によって西洋寝衣のようなものを被せた。――最初に監守は僕の傍へ近よったが、プ....
「西湖の屍人」より 著者:海野十三
いう砲弾のようなスピードで、呀っという間に赤オートバイを豆粒位に小さくすることが
慣例であって、その度毎に彼は鼻を高くした。 恰度そのころ、彼には鳥渡気懸りな事....
「茶の本」より 著者:岡倉覚三
るかもしれない。が、われわれの限定せられた性質、代々相伝の本性はもちろんのこと、
慣例、因襲の力は美術鑑賞力の範囲を制限するものである。われらの個性さえも、ある意....
「綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
かったらしい。 江戸時代には十二月十三日と大抵きまっていたのを、維新後にはその
慣例が頽れてしまったので、お互いに迷惑しなければならないなどと、老人たちは呟いて....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
には村でも最も古い家柄であるだけに、娘をよそへ縁付けるなどというといろいろ面倒な
慣例もある。方々からも祝い物をくれる。又その返礼をする。それも其の土地に縁付くな....
「今昔ばなし抱合兵団」より 著者:海野十三
そうとした奴の蟇口の中身が空虚と相成って、思いもかけぬ深刻な負けに終るのが不動の
慣例だった。 「おいおい、ちょっとしずかになったと思ったら、ひどいことを書きおる....
「寄席と芝居と」より 著者:岡本綺堂
しない事になっていた。互いに相侵さざるの意であったらしい。しかも天保以後にはその
慣例がだんだんに頽れて来た。それと同時に、講談や人情話を脚色することも流行して来....
「人魚謎お岩殺し」より 著者:小栗虫太郎
出して、 「ところで爺つぁん、春にはなんとかして当てようと思うんだがね。いっそ、
慣例を打ち破って、四谷をやってみたら、どんなものだろう。伊右衛門はわっし、お岩は....
「沼畔小話集」より 著者:犬田卯
あった。 コソ泥のR S部落の自作農Rがまた「上げ」られた。今度こそ
慣例の「もらい下げ」も利くまいし、親戚・縁者とて、またしても歎願運動を起すような....
「流刑地で」より 著者:カフカフランツ
各国の裁判手続きを調査するよう使命を帯びておられるあるヨーロッパの大学者は、古い
慣例によるわれわれの手続きは非人間的なものである、といわれた。このようなかたのこ....
「エリザベスとエセックス」より 著者:片岡鉄兵
礼遇も、いままでの限度では、御褒美とも申せないだろう」 このさい、またしてもの
慣例が蒸し返されたのは、いとも自然である。エリザベスは、あらゆる細目に文句をつけ....
「浅沼稲次郎の三つの代表的演説」より 著者:浅沼稲次郎
う、そして発展をもとめるものであります。それには憲法のもと、国会法、衆議院規則、
慣例が尊重されなければなりません。日本社会党はこの上に行動をいたします。 最後....