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「慰謝〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

慰謝の前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
」より 著者:織田作之助
談によっては何せんこともおまへん、と、こない思いましてな。いずれ電車会社の……」慰謝金を少くも千円と見こんで、これでんねんと差し出した品を見ると、系図一巻と太刀....
ベートーヴェンの生涯」より 著者:片山敏彦
われわれの幼い時からこの方、彼がいかにわれわれのために友であり、助言者であり、慰謝者であってくれたかは、私はそれを間に合わせの貧弱な言葉ではとうていいいあらわ....
鰊漁場」より 著者:島木健作
三十円も下すったんだ。第一お前たちの入れている契約書にゃ、労務中死亡したるときの慰謝料は金一封とあって、それはみんな旦那一人のお思召にあるこったからな。多いの少....
カラマゾフの兄弟」より 著者:ドストエフスキーフィヨードル・ミハイロヴィチ
っては、聖物もしくは聖者を得て、その前にひれ伏してぬかずくこと以上の、強い要求と慰謝はないのである。『よしわれわれに罪悪や、虚偽や、誘惑があってもかまわない。そ....
ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
い印象を与えていた。祖父は孫が泣くのを見て、重々しい調子で言ってきかした、人間の慰謝と光栄とのために与えられている最高最美の芸術のためになら、多少の苦しみは忍ぶ....
ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
たので、ごく上手《じょうず》にいったと考えた。 手紙を書き終えると、彼は一時の慰謝を感じた。第一には、手紙を書きながら不在のミンナと話をしてる気になったからで....
ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
。しかし彼は彼らの同情をありがたいとも思わなかった。また音楽さえも、彼になんらの慰謝をも与えなかった。別に喜びの情をも感じないで、義務のようにして音楽をひいてい....
ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
ってしまった。自分と同様に圧迫を憎んでる男にはばからず語るのは、彼にとって一つの慰謝であった。相手は彼をおだてて話させた。新聞にとって好都合な誹謗《ひぼう》的記....
ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
を語らなかった。彼女の魂の奥底には、ある神聖な小さな場所が、何かしら美しい純潔な慰謝的なものが、存在していた。 かくてクリストフは、彼一人の存在によって、彼が....
レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
が残っていた、ファンティーヌの署名した紙片のにがにがしさと、千五百フランの多少の慰謝と。 男はコゼットを連れて、リヴリーとボンディーの方へ行った。頭をたれゆる....
レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
し一八一五年に、ひとりの子供を残して死んだ。その子供は、孤独な生活における大佐の慰謝だったはずである。しかるに祖父は、権柄ずくでその孫を請求し、もし渡さなければ....
レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
ので、その常として、間もなく眠りに陥ってしまった。 四 寡婦ユシュルーに対する慰謝 バオレルは防寨《ぼうさい》ができたのに狂喜して叫んだ。 「さあ街路はふ....
三四郎」より 著者:夏目漱石
《せつな》に、捕虜《とりこ》にして動けなくしたようである。変らないところに、長い慰謝がある。しかるに原口さんが突然首をひねって、女にどうかしましたかと聞いた。そ....
キャラコさん」より 著者:久生十蘭
。 利江子夫人は、侮辱を感じて離婚の訴訟を起こし、たいへんな金高《かねだか》の慰謝料を請求しましたが久世氏は、夫人のいままでの不始末を楯《たて》にとって、手ひ....