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憤悶
「憤悶〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
憤悶の前後の文節・文章を表示しています。該当する4件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「山月記」より 著者:中島敦
《かわら》に伍することも出来なかった。己《おれ》は次第に世と離れ、人と遠ざかり、
憤悶《ふんもん》と慙恚《ざんい》とによって益々《ますます》己《おのれ》の内なる臆....
「二十五年間の文人の社会的地位の進歩」より 著者:内田魯庵
きて感嘆さるゝ間は小説家の生活は憐むべきものであろう。が、当時は此の壮語を吐いて
憤悶を洩らすものは一人も無かったのである。 博文館の雑誌経営が成功して、雑誌も....
「風流仏」より 著者:幸田露伴
蝸牛の角立て何の益なし、残念や無念やと癇癪の牙は噛めども食付所なければ、尚一段の
憤悶を増して、果は腑甲斐なき此身|惜からずエヽ木曾川の逆巻水に命を洗ってお辰見ざ....
「黒田如水」より 著者:吉川英治
のふを知らぬ大将よと、信長の無眼無情をうらみつめた幾夜もあった。 けれどそれに
憤悶してわれを失う彼でなかったことが倖せであった。彼がひとつの死生観をつかむには....