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「憶病〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

憶病の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
夜釣の怪」より 著者:池田輝方
三月ほど病いました。病ったなり死んでしまいました。 夜釣に行くくらいだからそう憶病者ではなかったのです。水の中も掻き廻わしたくらいなのですけれど、千住へ来るま....
岡本一平論」より 著者:岡本かの子
くて賊が追えなかったのです。氏は都会っ子的な上皮の強がりは大分ありますがなかなか憶病でも気弱でもあります。氏が坐禅の公案が通らなくて師に強く言われて家へ帰って来....
薄どろどろ」より 著者:尾上梅幸
、中には随分『正躰見たり枯尾花』というようなのもあります。しかし実際をいうと私も憶病なので、丁度前月の三十日の晩です、十時頃『四谷』のお岩様の役の書抜を読みなが....
光り合ういのち」より 著者:倉田百三
が後で解った。 私は絶えず甘い、快いものを感じつづけた。それと共に不安を。私は憶病な自分を自覚した。尾道時代にはあんなに大胆に振る舞えたのに、何故だろう? 少....
フランケンシュタイン」より 著者:シェリーメアリー・ウォルストンクラフト
話をしたが、ジュスチーヌが犯したと考えている犯罪を怖れかつ憎んでいるために、みな憶病になって進んで立つのを喜ばなかった。エリザベートは、この最後の頼みの綱、すな....
放浪作家の冒険」より 著者:西尾正
った底力のあるよび声がおれの耳にひっかかった。 「おい……おい、ちょいとまちな」憶病《おくびょう》なはなしだが、ぞオっと水をあびせられたようにうしろをふりかえる....
海に生くる人々」より 著者:葉山嘉樹
スンよ! 年は寄ってるし、子供は多いし、暮らしは苦しいし、かかあは病気だし、この憶病な禿《は》げのお爺《じ》さんに従うことに皆決めた。 ボースンは、顔をあわて....