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「懐刀〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

懐刀の前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
夜明け前」より 著者:島崎藤村
、賢い薩州侯の公論を至極公平に受けいれることなぞおぼつかないと考え、ことに慶喜が懐刀とも言うべき水戸出身の原|市之進とは絶えざる暗闘反目を続けていたのも薩摩の大....
暗黒公使」より 著者:夢野久作
しかありませぬが、その二つの中でもK・K・Kの方は現在のところウィルソン大統領の懐刀と呼ばれております例のハウス大佐の怪手腕によって、極力圧迫を加えられておりま....
爆弾太平記」より 著者:夢野久作
商務大臣と製鉄所長官の首を一度に絞めて、前内閣を引っくり返した堅田検事総長から、懐刀と頼まれている斎木検事正のお耳に、この話が這入ったとなると問題だろう。メッタ....
神秘昆虫館」より 著者:国枝史郎
け》ている。引き添って背後に坐っているのは、女馬子姿の君江である。用意をして来た懐刀《ふところがたな》を、帯へ差したまま柄《つか》を握り、見現《みあら》わされた....
南蛮秘話森右近丸」より 著者:国枝史郎
!」 と走り出た。続いて民弥も女ながら、一所懸命の場合である。小褄を取ると嗜の懐刀、懐中へ入れるのも忙しく、後に続いて走り出た。 15 ここは五条の橋である....
前記天満焼」より 著者:国枝史郎
っている。しかし右手に下げているのは、血に塗られた短刀であった。御弊に仕込まれた懐刀らしい。美しいことも美しいが、その凄さは二倍と云えよう! 髪を頸に束ねてい....
血ぬられた懐刀」より 著者:国枝史郎
うであった。 と、その時人の影が、忍びやかに秋安へ近づいて来た。 たしなみの懐刀を握りしめたところの、廻国風の娘であった。 「秋安様」と寄り添うようにした。....
剣侠」より 著者:国枝史郎
賜物!」 「とうとう逢えた! さあ用意!」 「あい」と云うと懐中していた、長目の懐刀の紐を解いた。 尋ねる親の敵の姿を目前にまざまざ見かけたのであった。思慮深....
天狗外伝 斬られの仙太」より 著者:三好十郎
、なお、甲源流に少し居た、それに小太刀をよくするそうだ。朝日奈などの陰にかくれて懐刀などと言われている小策士らしい、如何にもな、小太刀とは。どっちにしろ、そこら....
斬られの仙太」より 著者:三好十郎
、なお、甲源流に少しいた、それに小太刀をよくするそうだ。朝比奈などの蔭にかくれて懐刀などといわれている小策士らしい、如何にもな、小太刀とは。どっちにしろ、そこら....
三国志」より 著者:吉川英治
やはりそうでしたか。……が、それまで思いこまれた秘策をひとりこの※沢をして将軍の懐刀とし、それがしに曹操へ使いする大役を仰せつけたいお心ではありませんか」 「そ....