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懲らす
「懲らす〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
懲らすの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「業平文治漂流奇談」より 著者:三遊亭円朝
にんりき》あったと申します。悪人と見れば忽《たちま》ち拳《こぶし》を上げて打って
懲らすような事もあり、又貧乏人で生活《くらし》に困ると云えば、どこまでも恵んでや....
「旗本退屈男」より 著者:佐々木味津三
えませい!」 「なにッ」 「十人二十人生贄にする位当り前とは何を申されるぞ。悪を
懲らすに悪を以てするとは下々の下じゃ。隆光いち人斃すの要あらば正々堂々とその事、....
「嵐」より 著者:島崎藤村
考えたこともあった。ところが、ちいさな時分から自分のそばに置いた太郎や次郎を打ち
懲らすことはできても、十年|他に預けて置いた三郎に手を下すことは、どうしてもでき....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
友の沽券《こけん》にかかわらないという限りはない。米友は自分の実力でこの猿どもを
懲らすことができないで、外来の人から追っ払ってもらって、それでようやく危急を逃《....
「中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
てやります。さもないと、土地の神霊のために重い罰を受けるようになりますから、彼を
懲らすのは彼を救うがためです」 どんな事をするのかと見ていると、劉はその晩、燈....
「先生への通信」より 著者:寺田寅彦
った四つになったといってわざわざ見せてくれました。ある主婦が盗み食いをする下女を
懲らすためにお菓子の中へ吐剤を入れておいた話も聞きました。スタルク嬢は下稽古でお....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
勇んで狩場に働く。虚栄の念また盛んで馬具で美麗を誇る、故にスペインで不従順な馬を
懲らすに荘厳なる頭飾と鈴を取り上げ他の馬に徙《うつ》し付けると。支那で馬に因《ち....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
家の牡羊が毎度盗み食い減らすから主人に疑わるるを憤り、羊を見る度《たび》杖で打ち
懲らす。羊も下女を悪《にく》みその都度|觝触《つきかか》る。一日下女が火を取りお....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
の客連の真中へ炬火を投げ込む事なきにあらず、その時は強く笞うちまた食を与えずして
懲らす故閉口して勤務するようになるんだと。ちょっと啌《うそ》のようだがウィルキン....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
で打ち罰した神らしい。『梅津長者物語』にも大黒天が打出《うちで》の小槌で賊を打ち
懲らす話がある。古エトルリアの地獄神チャルンは巨槌で亡魂どもを打ち苦しむ(デンニ....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
招くとて不吉とする。摩訶羅不注意にも左へ遶ったので麦畑の主また忿《いか》って打ち
懲らす。何故我を打つかと問うと、知れた事、麦藁塚に遇わば多く入れ多く入れと豊作を....
「南蛮秘話森右近丸」より 著者:国枝史郎
らいう女へ、掛かって人形をお取り返し下され、拙者は一方猪右衛門とやらへ、掛かって
懲らすことに致しましょう」 腰の長太刀を引き抜いた。 「はい、それではこの妾も....
「次郎物語」より 著者:下村湖人
いと思ったからです。」 「正しい? なるほど相手が悪いことをしたんだから、これを
懲らすのは正しいともいえる。だが、お前は誰に頼まれてそれをやったんだ。」 「誰に....
「八犬伝談余」より 著者:内田魯庵
に血が惨み出している。その続きに「第九輯百七十七回、一顆の智玉、途に一騎の驕将を
懲らすといふ一段を五行或は四行の大字にものしぬるに字行もシドロモドロにて且墨の続....
「釘抜藤吉捕物覚書」より 著者:林不忘
忍んで、昨夜、翫之丞を手に懸けおおせたものの、あまりと言えば細工が過ぎた。お糸を
懲らすつもりの青竹獄門も、屍骸のやり場に困じての壁才覚も、結局《つまり》は、釘抜....