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懲りずまに
「懲りずまに〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
懲りずまにの前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「あらくれ」より 著者:徳田秋声
身ぶるいがするほど厭であった。
婚礼|談《ばなし》が出るようになってから、作は
懲りずまに善くお島の傍へ寄って来た。余所行《よそゆき》の化粧をしているとき、彼は....
「生まれいずる悩み」より 著者:有島武郎
はそのぶっ倒れた男を見るにつけて、また漁夫たちの不安げな様子を見るにつけて、君は
懲りずまに薄気味悪くそう思いつづけた。 君たちがほんとうに一|艘の友船と出くわ....
「無惨」より 著者:黒岩涙香
を言解きたり斯くても妾は何故か金起を思い切る心なく金起も妾を捨るに忍びずとて猶お
懲りずまに不義の働きを為し居たり、寧児が四歳の時なりき金起は悪事を働き長崎に居る....
「仮装人物」より 著者:徳田秋声
がら聴いていただこうと思って。」 「何だろう。」 「来てよ。すぐよ。」 庸三は
懲りずまに、また葉子に逢いに行った。 葉子は前二階の部屋にいた。スウト・ケイス....
「小説 不如帰 」より 著者:徳冨蘆花
くあかく夕日にひらめきつ。 浪子はほっと息つきたり。 「浪子さん」 千々岩は
懲りずまにあちこち逸らす浪子の目を追いつつ「浪子さん、一言いって置くが、秘密、何....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
、南方先生の居続け同然数回飛べばどん底へ下り、やむをえず努力して樹梢に昇り、また
懲りずまに飛び始めざるを得ず。ただし居続けも勉強すると随分長くやれる。コルゴ先生....
「源氏物語」より 著者:紫式部
院は庭にいた者に長くしだれた藤の花を一枝お折らせになった。 沈みしも忘れぬものを
懲りずまに身も投げつべき宿の藤波 と歌いながら院はお悩ましいふうで戸口によりか....
「血ぬられた懐刀」より 著者:国枝史郎
がためであろう、腰の支を平打ちに一刀! 「ウ――ム」と呻いてぶっ仆れる。 と、
懲りずまにもう一人が、刎ねるがように切り込んで来た。 すかさず突き出した秋安の....