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「成り行き〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

成り行きの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
或る女」より 著者:有島武郎
申し合わしたように葉子のほうを見守っていた。先刻から手持ちぶさたそうにただ立って成り行きを見ていた五十川女史は思いきって近寄って来て、若者を葉子から引き離そうと....
親子」より 著者:有島武郎
ようとだけ勉めた。彼は五年近く父の心に背いて家には寄りつかなかったから、今までの成り行きがどうなっているか皆目見当がつかなかったのだ。この場になって、その間の父....
宣言一つ」より 著者:有島武郎
ったことが起こりはじめたからだ。いかなる詭弁《きべん》も拒むことのできない事実の成り行きがそのあるべき道筋を辿《たど》りはじめたからだ。国家の権威も学問の威光も....
鉄の処女」より 著者:大倉燁子
父が携えて上京したものです、私は自分の狂言がうまく当ったのに北叟笑んで、その後の成り行きを眺めておりました。 そして相変らず遊んでいました、土人の娘を引張って....
小坂部姫」より 著者:岡本綺堂
て何事を申し出さりょうも知れまい。それもこれも根もとは塩冶の奥の一条じゃで、その成り行きが案じらるる。またそれがために大殿と若殿とが御親子不和の種を播くように相....
山椒魚」より 著者:岡本綺堂
なく気にかかるので、僕ももう一日ここに滞在することにして、一種の興味をもってその成り行きをうかがっていると、午飯を食ってしまった頃に、近所の町から東京の某新聞社....
玉藻の前」より 著者:岡本綺堂
を感じた。 しかし今はそれを論議している場合でないので、頼長も信西も黙ってその成り行きをうかがっていると、玉藻は関白家の侍どもに護られて、しずかに壇のそばへ歩....
探偵夜話」より 著者:岡本綺堂
なく、宿の者もみんなそう思っているらしかった。僕は一種の興味をもって、この事件の成り行きをうかがっていると、それから四、五日の間は、この町と近所の町とへかけて警....
中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
部屋へ転げ込んで、たがいに撲り合う拳の音が杵のようにきこえた。孟は息を殺してその成り行きをうかがっていると、暫くして張は散らし髪の両肌ぬぎで出て来て、そのまま自....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
いだにいる半七の耳にも其の秘密を洩らさなかった。じれったいのを我慢して、ただその成り行きを窺っていると、二人はやがて相談を決めたらしく、勘定を払ってここを出た。....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
て表へ出て来た。ここですぐに取り押さえようか、もうちっと放し飼いにして置いて其の成り行きを見とどけようかと、半七はちょっと思案したが、結局黙ってそのあとを尾けて....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
に釣り込まれて、床の太夫も今夜は一生懸命に語った。観客は呼吸をのんで、その勝負の成り行きをうかがっていた。 いかにあせっても狂っても、当然の約束として、石井兵....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
れは茶碗の水を又ひと口のんで、しばらく息を休めていた。 六 その後の成り行きについて勝次郎はこう訴えた。 かれは一時逃がれの気やすめを云って、その....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
たちが乗り込んで来たので、眼の捷《はや》いお鎌はすぐに自分の店をぬけ出して、事の成り行きをうかがっていると、元八がドジを組んで私たちに調べられることになった。一....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
縁を付けねえということになれば、まあ大目に見て置くほかはあるめえ。何事もこの後の成り行き次第だ」 「まあ、そうですね」と、亀吉も答えた。 「それにしても、丸多の....