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成上り者
「成上り者〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
成上り者の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「バルザックに対する評価」より 著者:宮本百合子
、人類の大きい理想をめざして闘われた筈の大革命が、ブルジョア階級の擡頭によって、
成上り者の専断、金銭万能の社会となった現実の「若き失望のカリカチュア」に反撥して....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
御本丸まで忍び込むなんぞと、ずいぶん、七兵衛も高上りを致したもんでございますが、
成上り者の地金は争われません、それは自分ながらはや全くお気の毒みたような、甘い了....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
くとホザいたその僭越が憎い! おれは忠義道徳を看板にするのは嫌いだが、身知らずの
成上り者めには癇癪が破裂する、よこせ!」 と言って神尾主膳は、鐚の油断している手....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
ませぬが、何を申してもその頃は殺伐な空気の漲った戦国時代、北條某とやら申す老獪い
成上り者から戦闘を挑まれ、幾度かのはげしい合戦の挙句の果が、あの三|年越しの長の....
「旧聞日本橋」より 著者:長谷川時雨
おばあさんは頭のおさえ手がなく、鼻息のあらいのは、その辺の御内儀とちがって、
成上り者だったのだ。この女は、生れたのが葺屋《ふきや》町――昔の芝居座の気分の残....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
べたてた。子供はそれを見て、なぜともなく顔を赤くした。しかし祖父は、既成権力と「
成上り者」とにたいしては、心の底に尊敬の念をいだいていた。話の主人公たる英雄らを....
「新しき世界の為めの新しき芸術」より 著者:大杉栄
軽蔑のたねにする、即ち其の膏汗で自分等の力を養ってくれた親の田舎臭いのを恥じる、
成上り者共の多い文壇の事である。五人や十人の、篤志なしかし無邪気な、或は新しもの....
「チベット旅行記」より 著者:河口慧海
すから、非常に悪い人と見える。その人に遇わなければならぬ。
そういう人足廻しの
成上り者ですがチーキャブといえばいわゆるチベットの勅任官で、大変な権力があって帽....