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成年
「成年〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
成年の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「恩を返す話」より 著者:菊池寛
なった。 わが神山甚兵衛《かみやまじんべえ》も、この人数のうちに加わっていた。
成年を越したばかりの若武者であったが、兵法の上手である上に、銅色を帯びた双の腕《....
「忠直卿行状記」より 著者:菊池寛
りかけている目を開いて、一座をずうっと見回された。 そこに居並んでいる百に余る
成年は、皆自分の意志によっては、水火をも辞さない人々であることを思うと、彼は心の....
「若杉裁判長」より 著者:菊池寛
少年が、轟々たる世評のうちに、公判に付せられたのは申すまでもありません。全体、未
成年者でもあるし、微罪不検挙になるはずであったのですが、この少年が、癇癪玉でもっ....
「黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
旗太郎が現われた。彼はまだ十七にすぎないのだが、態度がひどく大人びていて、誰しも
成年期を前に幾分残っていなければならぬ、童心などは微塵も見られない。ことに、媚麗....
「富岡先生」より 著者:国木田独歩
先生、その一人は村の校長細川繁、これも富岡先生の塾に通うたことのある、二十七歳の
成年男子である。 二人は間を二三間隔てて糸を垂れている、夏の末、秋の初の西に傾....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
とでもない。それが竜神として大切な修業の一つでもあるのじゃ……。』 問『竜神にも
成年期がございますか。』 答『それはある。竜神とて修行を積まねば一人前にはなれな....
「灰色の記憶」より 著者:久坂葉子
良を散策したことはやはり不真面目。それに、私は喫煙するようになっていた。これは未
成年であるから、最も法律にふれる位の問題。私の今までの行動は、客観的に考えれば、....
「水の女」より 著者:折口信夫
これで今年の早処女となる神女が定まる。男もおおかた同じころから物忌み生活に入る。
成年戒を今年授かろうとする者どもはもとより、受戒者もおなじく禁欲生活を長く経なけ....
「金銭無情」より 著者:坂口安吾
、いゝねえ。アタクシも一口、マスター、オタノオします、ヘエ」 「君はダメだよ。未
成年者ぢや、警察が相手にしやしないから」 「でも、マスター、アタクシも支配人の見....
「安吾人生案内」より 著者:坂口安吾
切の競技迄白眼視される事になる。分けても青少年への影響は憂慮されるものがあり、未
成年者入場禁止或は競技券禁止等も研究問題で、すべてこれらは国会の議題として充分論....
「妖婦」より 著者:織田作之助
に抱かれた。その翌朝、警察の手が廻って錦町署に留置された。検事局へ廻されたが、未
成年者だというので釈放され、父親の手に渡された。 そんな事があってみれば、両親....
「夜の構図」より 著者:織田作之助
がじっとこちらを見つめているのが眼にはいった。信吉はその方を指した。 「あら、未
成年者喫煙の図を見られちゃった。失礼ね。あの人」 蓮ッ葉に言って、笑ったが、ふ....
「明治劇談 ランプの下にて」より 著者:岡本綺堂
小伝次の死もまた悲しまれた。かれの芸風は年齢の割りに余りによく纏まっていたから、
成年の後どういう風に発達するかいささか疑問であったが、ともかくもその当時において....
「欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
す。昇天の日も休日なれども、午後には演戯の興行ありし。 ドイツの風習にて、女子
成年に達し
成年服を着くるときは、必ずまず寺院に至りて、コンフォメーションの式を受....
「道は次第に狭し」より 著者:北大路魯山人
で食べてくれぬ食物は、いかになんでも薬や栄養になるわけがない。例えば相手が幼児か
成年か老年か、富者か貧者か、まず過去の生活を知ってかかるべきである。 さて、話....