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我を通す
「我を通す〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
我を通すの前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「虞美人草」より 著者:夏目漱石
沙翁《シェクスピア》は女を評して脆《もろ》きは汝が名なりと云った。脆きが中に
我を通す昂《あが》れる恋は、炊《かし》ぎたる飯の柔らかきに御影《みかげ》の砂を振....
「語られざる哲学」より 著者:三木清
先に謙遜なる心の回復を意味するのでなければならない。しかるに謙虚なる心は小さい自
我を通す喜びによってよりもそれを粉砕する悲しみによって得られるのである。険しい道....
「暗号の役割」より 著者:海野十三
ことは、おれは嫌れえだ。あくまで錠前を外して開くんだ」 烏啼は頑として彼特有の
我を通す。 三時間、三時間半……三名人の顔に疲労の色が浮かぶ。 「まだかね」 ....
「艸木虫魚」より 著者:薄田泣菫
このまま探幽を帰しては、居合す家来たちの大きな手落となると聞いては、探幽もむげに
我を通すわけには往きませんでした。彼はしぶしぶ座に帰って、また画絹の前に坐りまし....
「青鬼の褌を洗う女」より 著者:坂口安吾
でもいいの」 雨戸を押しひろげるためにガタガタやるうち片手を長押にかけて、 「
我を通すのは卑怯じゃないの。私は死ぬことは嫌いよ。そんな強要できて? 死にたかっ....
「治郎吉格子」より 著者:吉川英治
ときゃあいい」 「よかあないんですよ。こうといったら、どんなことをしても、きっと
我を通す兄なんですから。その話のかたがつかないうちは、恐くって、私は、外へも出ら....