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我流
「我流〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
我流の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「人間失格」より 著者:太宰治
さっぱり面白くなく、絵だけは、(漫画などは別ですけれども)その対象の表現に、幼い
我流ながら、多少の苦心を払っていました。学校の図画のお手本はつまらないし、先生の....
「玉藻の前」より 著者:岡本綺堂
づかいを父に習ったばかりで、これまで定まった師匠に就いて学んだことはない。いわば
我流でお恥ずかしいと言った。その偽らない、誇りげのない態度が、いよいよ忠通の心を....
「自叙伝」より 著者:大杉栄
それを教えられるのが癪なのと、足首を握られるのがいやなのとで、いつも逃げ廻っては
我流の犬泳ぎで泳いでいた。 それでも一週間目の第二回の試験には、僕はその犬泳ぎ....
「読書法」より 著者:戸坂潤
ではない。 何でも読んでやるという太肚と野心とが絶対に必要だが、読む順序には自
我流の見識がなくてはならぬようだ。一頃猫も杓子も騒ぎ立てた本で、その後全く声も聞....
「梅津只円翁伝」より 著者:杉山萠円
んで、二人集まると怒鳴りくらが初まる。お能の時など吾も吾もと張上げて、地頭の謡を
我流でマゼ返すので百姓一揆みたいな地謡になっちまう。その無鉄砲な我武者羅なところ....
「桐生通信」より 著者:坂口安吾
に落すことも少ないのである。タマをころがすのや、近距離打や、芝生の穴へ落すのは自
我流でできる。練習量だけで結構いけるものである。だから、このコースでやる限り、彼....
「織田信長」より 著者:坂口安吾
、野放しに育った男だ。誰のいいつけもきかず、マネもせず、勝手気ままを流儀にして、
我流でデッチあげた腕白大将であった。腕白大将という奴は、みんな天下一というような....
「呉清源」より 著者:坂口安吾
国民服)に兵隊靴、リュックをかついで勝負に上京、傲岸不屈、人を人とも思わぬ升田の
我流で押し通しているようであるが、呉清源にくらべると、まだまだ、心構えが及ばぬ。....
「我が人生観」より 著者:坂口安吾
のすすめて下さる服薬を辞退するような気持になり、毎日先生にかかりながら、たいがい
我流で処置している。安心感から逆にそうなるのである。 そして、これ以上のことは....
「安吾の新日本地理」より 著者:坂口安吾
も「林太郎□□」も、どっちも、やっぱり天皇か皇太子、もしくは天皇か皇太子を特に蘇
我流にした同じ意味の別の語であったかも知れないね。 皇極二年に山背大兄王及び十....
「明日は天気になれ」より 著者:坂口安吾
である。 「ゴルフというものはヘタがたのしむ遊びであるが、ヘタにも限度があって、
我流でやると進歩がない。習いはじめに悪いフォームが身につくとそれまでだから、最初....
「可能性の文学」より 著者:織田作之助
はあるまいか。 坂田は無学文盲、棋譜も読めず、封じ手の字も書けず、師匠もなく、
我流の一流をあみ出して、型に捉えられぬ関西将棋の中でも最も型破りの「坂田将棋」は....
「勝負師」より 著者:織田作之助
ったのだ。大阪の人らしい茶目気や芝居気も現れている。近代将棋の合理的な理論よりも
我流の融通無碍を信じ、それに頼り、それに憑かれるより外に自分を生かす道を知らなか....
「棲霞軒雑記」より 著者:上村松園
たある年のこと、門人衆や金沢の俳人衆の歓迎の句会に山海の珍味を出されたのをみて、
我流にはこのような馳走の法はない。私を悦ばせてくれるのなら、ねがわくば一椀の粥に....
「明治劇談 ランプの下にて」より 著者:岡本綺堂
はとても二軒の劇評を三、四十行に書き縮めることは出来ないので、わたしは思い切って
我流で書き出した。千歳座と中村座とをあわせて三十二、三行の劇評、それを書いてしま....