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戒律
「戒律〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
戒律の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「玉藻の前」より 著者:岡本綺堂
それを説明するように寂しくほほえんだ。 甥の兼輔とは違って、叔父の隆秀阿闍梨は
戒律堅固の高僧であった。彼は得度《とくど》しがたき悪魔として女人《にょにん》を憎....
「黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
律法がありますのでな。それで、この館から災を避けることは不可能なのです」
「その
戒律ですが、たぶんお聴かせ願えるでしょうな?」と検事はここぞと突っ込んだが、それ....
「聖アレキセイ寺院の惨劇」より 著者:小栗虫太郎
人がカルメル教会派の童貞女だったと云うことを知った時に、あの美しい皮一重の下に、
戒律のためには父と名のつく人をさえ殺しかねない頑迷な血が培われているのを知りまし....
「人外魔境」より 著者:小栗虫太郎
がったりすることが、そもそも悪魔の尿溜の神さまにはお気に召さないのかもしれない。
戒律だ。それを破った私は当然罰せられる。それで今日から、「|知られざる森の墓場」....
「ルバイヤート」より 著者:小川亮作
4) 地の青馬にうち跨っている酔漢を見たか? 邪宗も、イスラム*も、まして信仰や
戒律どころか、 神も、真理も、世の中も眼中にないありさま、 二つの世にかけてこれ....
「愛と認識との出発」より 著者:倉田百三
私はその人を心から祝すようになりたい。私はかような意味において仏者がたてた種々の
戒律を生かしたい。もとより
戒律は宗教の本質ではない。しかし戒相を帯び得る人は祝福....
「連環記」より 著者:幸田露伴
本に帰らねばならぬという要も無いのであるから、寂照は遂に呉門寺に止まった。寂照は
戒律精至、如何にも立派な高徳であることが人々に認められたから、三呉の道俗|漸く多....
「霊訓」より 著者:浅野和三郎
の範囲内に於て、立派に掴み得る問題なのである。かの神学的|揣摩臆測や、かの独断的
戒律、並に定義は、一意光明を求むる、あわれなるものどもを苦しめ、惑わせ、かれ等を....
「一週一夜物語」より 著者:小栗虫太郎
ずの態度で、おお機会と、叫ばせられたのも何度かありました。が、私には、印度教徒の
戒律を思わぬわけには、ゆきません。最初の夜の、神意的破壊的の銃声が、もし啓示とし....
「光り合ういのち」より 著者:倉田百三
れたのだ。キリスト教的なものと、反対のものとは人間の心情で感じ分けられる。それは
戒律の名目によるものではない。 私は幼いころを追憶して、幼いものの先天心の権利....
「チベット旅行記」より 著者:河口慧海
きるといよいよ戒法に背いたということになるのです。実におかしい話ですけれどもその
戒律に背いた時分にはシャクパすなわち懺悔をしなければならぬ。
その懺悔の仕方が....
「特殊部落と寺院」より 著者:喜田貞吉
る様な篤志のものは少かったものとみえる。否むしろこれらの徒に近づくのを以て、仏の
戒律に背いたものだとまで解していた様である。かの藍染屋の如きは、もとエタの徒と見....
「旃陀羅考」より 著者:喜田貞吉
云うに至ったものである。もちろん仏徒の方から云えば、彼らは穢れたものであるから、
戒律を守るものはこれに近づく事が出来ない筈である。ただに屠者のみならず、「法華経....
「賤民概説」より 著者:喜田貞吉
、穢を忌んだ結果として、自然彼らを疎外することになってしまった。もっともこれらの
戒律を重んずる宗旨では、自己の戒行を保つ上において、これらの徒に近づくことを避け....
「俗法師考」より 著者:喜田貞吉
ともかく奈良朝において、すでに僧侶としての存在が認められていたのであった。そして
戒律のやかましかった時代において、肉食妻帯公許の宗旨を発明したのが、必ずしも親鸞....