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戦い
「戦い〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
戦いの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「偸盗」より 著者:芥川竜之介
無三に打ち合い始めた。その中にまた、狩犬がけたたましく、血に飢えた声を響かせて、
戦いはいずれが勝つとも、しばらくの間はわからない。そこへ一人、裏へまわった仲間の....
「戯作三昧」より 著者:芥川竜之介
の沈むのを見る、難破した船長の眼で、失敗した原稿を眺めながら、静かに絶望の威力と
戦いつづけた。もしこの時、彼の後ろの襖《ふすま》が、けたたましく開け放されなかっ....
「古千屋」より 著者:芥川竜之介
一
樫井《かしい》の
戦いのあったのは元和《げんな》元年《がんねん》四月二十九日だった。大阪勢《おおさ....
「寒さ」より 著者:芥川竜之介
ったり、どす黒い灰燼《かいじん》に沈んだりした。それは室内に漂《ただよ》う寒さと
戦いつづけている証拠だった。保吉はふと地球の外の宇宙的寒冷を想像しながら、赤あか....
「素戔嗚尊」より 著者:芥川竜之介
る姪《めい》の髪を劬《いたわ》るように撫《な》でてやった。
二十三
部落の
戦いは翌朝《よくちょう》まで続いた。が、寡《か》はついに衆の敵ではなかった。素戔....
「侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
剣がある。あれは国家主義者の正義であろう。わたしはそう云う武器を見ながら、幾多の
戦いを想像し、おのずから心悸《しんき》の高まることがある、しかしまだ幸か不幸か、....
「或る女」より 著者:有島武郎
和だった。すべての事に飽き足《た》った人のように、また二十五年にわたる長い苦しい
戦いに始めて勝って兜《かぶと》を脱いだ人のように、心にも肉にも快い疲労を覚えて、....
「或る女」より 著者:有島武郎
《てくだ》でどうしても倉地をおびき出さなければいけないという冷静な思慮とが激しく
戦い合った。葉子はしばらくの後にかろうじてその二つの心持ちをまぜ合わせる事ができ....
「星座」より 著者:有島武郎
のすがすがしさと、それを曲って取られはしないかという不安とが、もどかしく心の中で
戦い合った。
いつものとおりの落ち着いたしとやかさでおぬいさんが茶を入れていた....
「生まれいずる悩み」より 著者:有島武郎
かったので、今までも気づかいながら仕事を続けていた漁船は、打ち込み打ち込む波濤と
戦いながら配縄をたくし上げにかかったけれども、吹き始めた暴風は一秒ごとに募るばか....
「三つの窓」より 著者:芥川竜之介
の格言を鋼鉄に組み上げていると思ったりした。従って楽手の死骸の前には何かあらゆる
戦いを終った静かさを感じずにはいられなかった。しかしあの水兵のようにどこまでも生....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
。 そうかと思えば、次ぎの瞬間には、私はこれから先きの未知の世界の心細さに慄い
戦いているのでした。『誰人も迎えに来てくれるものはないのかしら……。』私はまるで....
「歯車」より 著者:芥川竜之介
一代の学者だったベン・ジョンソンさえ彼の足の親指の上に羅馬とカルセエジとの軍勢の
戦いを始めるのを眺めたほど神経的疲労に陥っていた。僕はこう云う彼等の不幸に残酷な....
「スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
人とか、魔法使とか、火を吹く竜とか、あるいはそれに似たもので簡単に退治できる敵と
戦いさえすればよかったし、鉄や真鍮でできた門を通り、鉄石の壁をこえ、城の本丸に入....
「本所両国」より 著者:芥川竜之介
もっともそれは僕の知人なども出征していたためもあるかも知れない。この知人は南山の
戦いに鉄条網にかかって戦死してしまった。鉄条網という言葉は今日では誰も知らない者....