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「戦乱〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

戦乱の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「いき」の構造」より 著者:九鬼周造
言葉であって、ドイツ民族とは有機的関係をもっている。陰鬱《いんうつ》な気候風土や戦乱の下《もと》に悩んだ民族が明るい幸《さち》ある世界に憬《あこが》れる意識であ....
応仁の乱」より 著者:菊池寛
乏しい。活躍する人物にも英雄豪傑はいない。それが十一年もだらだらと続いた、緩慢な戦乱である。 併しだらだらでも十一年続いたから、その影響は大きい。京都に起った....
近時政論考」より 著者:陸羯南
主張し、外政については国権の拡張を後にして通商的交際を要務としたり、けだし破壊と戦乱とは経済世界においてもっとも悪事とするところなればなり。 自由論派はその論....
武装せる市街」より 著者:黒島伝治
を麻酔さした。痴呆症となし了らしめた。他方では軍閥や匪徒に武器と弾薬を供給した。戦乱と掠奪と民衆の不安は、そこからも誘導された。 内川は頑固な一徹な目先の利く....
愛と認識との出発」より 著者:倉田百三
ずから緑草芳しき柔らかな春の褥に背を向けて、明けやすき夏の夜の電燈輝く大広間の酒戦乱座のただなかに狂笑しに赴くような気がしてならない。四畳半に遠来の友と相対して....
霊魂第十号の秘密」より 著者:海野十三
というのは、隆夫少年の父親である一畑治明《いちはたはるあき》博士は、ヨーロッパの戦乱地でその消息《しょうそく》をたち、このところ四カ年にわたって行方不明のままで....
霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
い内に黄道吉日を択んで、婚礼の式を挙げようとしていた際に、不図起りましたのがあの戦乱、間もなく良人となるべき人は戦場の露と消え、私の若き日の楽しい夢は無残にも一....
夢は呼び交す」より 著者:蒲原有明
がある。八重垣落しである。 八重垣というのはこの竜造寺家幾代目かの寵姫である。戦乱の収まって以来、戦勝者が本藩を建て、竜造寺家はその支藩の名の下にこの土地に封....
光は影を」より 著者:岸田国士
。おそらく縁あつて他家へ嫁いだか、かねて苦にしていた胸の病が高じたか、それとも、戦乱の渦にのまれた犠牲の一人になつたか、そのいずれかと彼はひとりできめてしまい、....
茶の湯の手帳」より 著者:伊藤左千夫
例の実行そっちのけの研究者は更にお気がつかぬらしい。 彼の徳川時代の初期に於て、戦乱漸く跡を絶ち、武人一斉に太平に酔えるの時に当り、彼等が割合に内部の腐敗を伝え....
小坂部姫」より 著者:岡本綺堂
しの夢物語になってしまった。彼はいよいよ荒れまさる都の姿を見るに堪えかねたのと、戦乱の塵がややもすればその草の戸にまで舞い込んで来るのを避けて、さらに伊賀国へ引....
空中征服」より 著者:賀川豊彦
していた。 ある人は、弘法大師のお降らせになった不思議な雨だとも言い、ある者は戦乱あるいは国家に不吉なことのある兆だとも言うた。 しかし、その原因について知....
俗法師考」より 著者:喜田貞吉
直義(花押) 謹上 三宝院大僧正御房 とある。それでもなお南北朝戦乱の際には、他の工事に駆り出されたとみえて、その抗議に対し、 仰執達如件。 一....
私の履歴書」より 著者:井上貞治郎
ごろう』といってみんなを励ましたものである。 大正三年七月、第一次大戦が突発、戦乱が進展するにつれて、景気はにわかに上昇した。私の仕事もようやく波に乗り、マツ....
戦争史大観」より 著者:石原莞爾
れられていた。戦争者が満州の農民と永久的友誼を結ぶべき一大機会は今であった。度々戦乱に悩まされたこれらの農民達は日本人を兄弟並みに救い主として熱心に歓迎したので....