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「戦敗〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

戦敗の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
デンマルク国の話」より 著者:内村鑑三
ます、国威宣揚にともなう事業の発展はどんなつまらない実業家にもできます、難いのは戦敗国の戦後の経営であります、国運衰退のときにおける事業の発展であります。戦いに....
乞食学生」より 著者:太宰治
うだ。一流の文明批評家だ。」 「フランスの人だったら、だめだ。」 「なぜ?」 「戦敗国じゃないか。」少年の大きな黒い眼には、もう涙の跡も無く、涼しげに笑っている....
宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
奪された貴重な芸術品や書籍がたくさんにローマへ輸入され、またそれらと一緒に、この戦敗者ではあるが文化の方でははるかに優れた国民の種が入り込んできた。ローマ人中に....
海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
なく一嵐なり。 共産党は本令を更に拡張し地主や下級官吏等に及ばしむべしと論ず。戦敗国なれば、斯く入れ替るべきは当然にして、日本政府自らなすべかりし事なるをマ司....
反戦文学論」より 著者:黒島伝治
市場に晒せ」と絶叫せしめている。) フランツ・ウェルフェル――「トロヤの女」(戦敗者の悲惨と戦勝者の残酷とを愁訴したものである。) エルンスト・トルレル――....
十二支考」より 著者:南方熊楠
を見れば収兵至った、かくて難を免れた酬いにその馬に揚武と加号した。東漢の主劉旻、戦敗の節乗って助かった馬を自在将軍と称え、三品の料を食わせ厩を金銀で飾った。その....
一坪館」より 著者:海野十三
っこり笑って買っていく。 花よ。花よ。ずいぶん永い間、あなたにあわなかったね。戦敗街道 天幕ばりながら源一の一坪店は、はんじょうしている。 しかし源一を虻....
潜航艇「鷹の城」」より 著者:小栗虫太郎
を永遠に彷徨わねばならぬ身になった。 祖国よ! 法規とは何か。区々たる規律が、戦敗崩壊後に、なにするものぞ。 読んでゆくうちに、法水の眼頭が、じっくと霑んで....
昭和遊撃隊」より 著者:平田晋策
、二すじの涙の跡が光っている。ああ、フーラー博士は泣いているのだ。 その涙は、戦敗の悲しみだろうか、科学の争いに負けた恨《うらみ》だろうか、それとも愛するアー....
母と娘」より 著者:岡本かの子
達は誰れも不愉快そうな顔をして居ます。街には何んだか絶望のようなものを感じます。戦敗国の如何に惨めな事に深く心を打たれました。私達はたとえ独逸を知り其の国語を習....
独逸の範とすべき点」より 著者:国枝史郎
第一次世界戦争での戦敗国といえば、いうまでもなく独逸であるが、その独逸から表現主義文学という、破天....
葛飾土産」より 著者:永井荷風
かしこの桜もまた隅田堤のそれと同じく、やがては老い朽ちて薪となることを免れまい。戦敗の世は人《ひと》挙《こぞ》って米の価を議するにいそがしく、花を保護する暇《い....
裸体談義」より 著者:永井荷風
に駆られている間だけだと言えばいいのであろう。われわれ傍観者には戦争前にはなくて戦敗後に現れて一代の人気に投じたという処に観察の興味があるのだ。 ジャズを踊る....
仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
場に立ち向ったのは、正成の心中、唯一点、忠君の念があったからであります。そして、戦敗れ、自刃する際に臨んで「七度この世に生れて君恩に報いん」とさえ誓っております....
融和問題に関する歴史的考察」より 著者:喜田貞吉
な場合には、一般に産業がはなはだしく衰える。すべてが貧乏してしまう。のみならず、戦敗者の側に立った人々は、実にみじめなもので、幸いに生命の助かった落人も、いわゆ....