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「戯画〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

戯画の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
はついていない。 ドストエフスキイ ドストエフスキイの小説はあらゆる戯画に充《み》ち満《み》ちている。尤《もっと》もその又戯画の大半は悪魔をも憂鬱《....
世相」より 著者:織田作之助
閨房は彼女の哀れさの極まりであったが、同時に喜劇であった。少くとも人々は笑った。戯画を見るように笑った。私は笑えなかったが、日本の春画がつねにユーモラスな筆致で....
鶴は病みき」より 著者:岡本かの子
けた為めでもあったろうが、ほかにいくらか内在している根拠もあった。 葉子の良人戯画家坂本は、元来、政治家や一般社会性の戯画ばかり描いて居たが、その前年文学世界....
地獄の使者」より 著者:海野十三
色の塗箱の引出の一つ一つに掛けられた。帆村の記憶にはっきり残ったのは、袋入りの秘戯画と、沢山の上質のみす紙とであった。 「おい帆村君。これを見なくてもいいのかね....
油絵新技法」より 著者:小出楢重
えない線描の絵の一切を素描という事も出来る。あるいは日本絵の下絵や鳥羽僧正の鳥獣戯画やその他|雪舟の破墨山水に到るまでも素描といえばいえるものである。 しかし....
青春論」より 著者:坂口安吾
らはその真相を悟り得ずに不満の一生を終った武蔵という人は、悲劇的な人でもあるし、戯画的な滑稽さを感じさせる人でもある。彼は世の大人たちに負けてしまった。柳生派の....
邪教問答」より 著者:坂口安吾
質の伴わない架空な威厳、形式的な威厳によっては人は心服するはずはなく、あべこべに戯画となり、子供の遊び道具となる。つまり朕だの天皇服などゝいうものは、璽光様の御....
安吾巷談」より 著者:坂口安吾
、と私は言いかえすツモリなのである。 「魚眼レンズ」の諷刺は、文章によって巧みに戯画を描いてみせている。最後の結論に至って、諷刺の本領を発揮し、巧みに視覚的な幻....
絶景万国博覧会」より 著者:小栗虫太郎
掻き消せてしまって、何さま醜怪な地獄絵か、それとも思い切って度外れた、弄丸作者の戯画でも見る心持がするのだった。然し、次第に落ち着いて来ると、お筆が馳せている視....
S夫人への手紙」より 著者:岸田国士
その人物が、仮にその団体や職業の一面の性格を誇張して描き出されているために、多少戯画的な印象を与えたり、時には諷刺が利きすぎたりしていても、それは事実を事実とし....
鴎外の思い出」より 著者:小金井喜美子
いて、薄茶を立てていられました。連れて行った子が指すのを見ますと、蜀山人の小さな戯画の額で、福禄寿の長い頭の頂へ梯子をかけて、「富貴天にありとしいへば大空へ梯子....
高原の太陽」より 著者:岡本かの子
」 「むかし酒飲みの主人を持っておりましたからね」 淡々として人生をも生活をも戯画化して行く。これを江戸趣味とでもいうのであろうか。青年と老女中は、追羽子の羽....
ガルスワーシーの家」より 著者:岡本かの子
無言の叱責でもあった。其の額にはガルスワーシーが畏敬と如才ない愛想の筆致でもって戯画化されて居た。 ――ミスター・ロウが描いて呉れたんですよ。あのイヴニング・ス....
「にんじん」とルナアルについて」より 著者:岸田国士
の自画像としてみるのでなければ、この作品に登場する人物のうち、特にルピック夫人の戯画がなんとなく「つくりもの」のような気もするのであるが、この作品に問題があると....
ベートーヴェンの生涯」より 著者:片山敏彦
ン・クリステリ所蔵。ボン市ベートーヴェン・ハウスに複製あり) 一八二三年――素描戯画(散歩するベートーヴェン)ヴァン・ベーム作。(複製、フリンメルの第七十頁) ....