戴ける[語句情報] » 戴ける

「戴ける〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

戴けるの前後の文節・文章を表示しています。該当する13件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
政談月の鏡」より 著者:三遊亭円朝
》って、丁寧な事《こた》ア云えねえが、御三家御三卿が喰《くら》う酒で番太郎風情が戴ける物じゃねえんだが、殿様が遣ると仰しゃって戴いた」 梅「夫《それ》はまア有....
山月記」より 著者:中島敦
あわ》れんで、今後とも道塗《どうと》に飢凍《きとう》することのないように計らって戴けるならば、自分にとって、恩倖《おんこう》、これに過ぎたるは莫《な》い。 言....
薤露行」より 著者:夏目漱石
中に、身も世も入《い》らぬまで力の籠《こも》りたる声である。恋に敵なければ、わが戴ける冠を畏《おそ》れず。 「ギニヴィア!」と応《こた》えたるは室の中なる人の声....
地は饒なり」より 著者:宮本百合子
が致します。 けれども、云いたいだけを云い、書きたいだけを書いてあげられ、見て戴ける方は、あなた以外にない私に、どうぞ思うままを云わせて下さいまし。 そして....
十二支考」より 著者:南方熊楠
林中で蛇をあまた殺し行くと、ついに蛇の大団堆《おおかたまり》に逢い、逃ぐるを金冠戴ける蛇王が追い去《はし》る。一人|振廻《ふりかえ》り斧でその頭を打つと、蛇王金....
愛と認識との出発」より 著者:倉田百三
ているこれらの想念を新しく刺激されたのである。そして微妙の身体を有するこの瓔珞を戴ける像の前に跪かないではいられない気がする。そして人身の悲哀と彼岸の思慕とを感....
霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
に神様からもこれに対するお応答が降り、時とすればありありとそのお姿までも拝ませて戴けるのでございます……。つまり、すべては魂と魂の交通を狙ったもので、こればかり....
」より 著者:国木田独歩
日曜日の朝、詩人は寝ざめの床に昨夜の夢を想い起こしぬ。夢に天津乙女の額に紅の星|戴けるが現われて、言葉なく打ち招くままに誘われて丘にのぼれば、乙女は寄りそいて私....
地上」より 著者:島田清次郎
部屋ですわ。ほんとに大河さんは幸福ですのよ。こちらのようなお邸から学校へ通わして戴けるなんて。それに本当にこちらのお邸のようにいいお邸はないことよ。奥様は立派な....
チベット旅行記」より 著者:河口慧海
ば今日は通行券は遣れない、しかしこれ位金を納めれば大抵|明後日集会の折に通行券が戴けるだろうというような訳で、どうしても五日位掛るそうです。 余程沢山|賄賂を....
ファウスト」より 著者:ゲーテヨハン・ヴォルフガング・フォン
こから飛び出すかも知れないから、 好く気を附けているのだぞ。 (長く曲れる角を戴ける痩鬼等に。) そっちの風来もの共。羽の生えた巨人共。 お前達は止所なく虚....
粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分)」より 著者:三遊亭円朝
いものでなければ成りません」 しの「いえ何でも宜うがす、無駄だから、それに位牌を戴ける机を一脚」 安「ヘイ/\畏りました、伊兵衞や机を一つ持って来てくんナ」 伊....
下司味礼賛」より 著者:古川緑波
ては、味わい得ないところのものに違いあるまい。 と、こうお話したら、大抵分って戴けるであろう、下司の味のよさを。天ぷらばっかりじゃない。下司|味《あじ》の、は....