所在[語句情報] » 所在

「所在〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

所在の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
文章」より 著者:芥川竜之介
》のために書いたものだった。これも木村大尉その人とは毎日同じ避暑地からこの学校の所在地へ汽車の往復を共にしていたため、素直に哀悼《あいとう》の情を表することが出....
伝吉の敵打ち」より 著者:芥川竜之介
」はこの変化を「交《まじわり》を博徒《ばくと》に求む、蓋《けだ》し讐《かたき》の所在を知らんと欲する也」と説明している。これもまたあるいは一解釈かも知れない。 ....
」より 著者:芥川竜之介
した横町《よこちょう》に、麦藁帽《むぎわらぼう》をかぶった支那《シナ》の車夫が、所在なさそうにうろついている。……… 「だがお前はあの部屋にいるのは、嫌《いや》....
或敵打の話」より 著者:芥川竜之介
》界隈《かいわい》の旅籠《はたご》に宿を定めると、翌日からすぐに例のごとく、敵の所在を窺い始めた。するとそろそろ秋が立つ頃になって、やはり松平家《まつだいらけ》....
年末の一日」より 著者:芥川竜之介
に先生のお墓参りをしなかったことを思い出した。しかし何度か来ないにしても、お墓の所在のわからないことは僕自身にも信じられなかった。 その次の稍《やや》広い小み....
或る女」より 著者:有島武郎
父のいい出そうとする言葉は気まずくも鉢合《はちあ》わせになって、二人《ふたり》は所在なげに黙ってしまった。座敷は、底のほうに気持ちの悪い暗流を潜めながら造り笑い....
或る女」より 著者:有島武郎
見守らずにはいられなかった。 やがて箸と茶わんとをからりとなげ捨てると、倉地は所在なさそうに葉巻をふかしてしばらくそこらをながめ回していたが、いきなり立ち上が....
カインの末裔」より 著者:有島武郎
ら川森の保証で少し位は融通すると付加えるのを忘れなかった。しかし仁右衛門は小屋の所在が知れると跡は聞いていなかった。餓えと寒さがひしひしと答え出してがたがた身を....
生まれいずる悩み」より 著者:有島武郎
仕打ちとも思えば思われない事はなかった。二人は気まずく黙りこくってしまった。私は所在なさに黙ったまま絵をながめつづけていた。 「そいつはどこん所が悪いんです」 ....
宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
、また最も精微なものが失われる。そうして、そういうものが集まって微塵となり、この所在が黄道光を示すものと考えられる。カントは甚だ漠然と次のようなことを暗示してい....
薄紅梅」より 著者:泉鏡花
……ふざけて、とぼけて、その癖何だか小憎らしい。 立寄る客なく、通りも途絶えた所在なさに、何心なく、じっと見た若い女房が、遠く向うから、その舌で、頬を触るよう....
霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
より、之を発表せんとするに当りては、亡弟も可なり慎重な態度を採り。霊告による祠の所在地、並に其の修行場などを実地に踏査する等、いよいよ其の架空的にあらざる事を確....
ある自殺者の手記」より 著者:秋田滋
新聞をひろげてみて次のような三面記事が出ていない日はほとんどあるまい。 水曜日から木曜日にかけての深更、某街四十番地所在の家屋に住む者は連続的に二発放たれた銃声に夢を破られた。銃声の聞えたのは何某....
瘠我慢の説」より 著者:石河幹明
、攻城野戦凡そ八箇月、わずかに平定の功を奏したれども、戦争中国内の有様を察すれば所在の不平士族は日夜、剣を撫して官軍の勢、利ならずと見るときは蹶起直に政府に抗せ....
北海道に就いての印象」より 著者:有島武郎
農具を用いて片っ端からあの未開の土地を開いて行こうとした跡は、私の学生時分にさえ所在に窺い知ることが出来た。例えば大木の根を一気に抜き取る蒸気抜根機が、その成効....