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「所産〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

所産の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
広津氏に答う」より 著者:有島武郎
階級でもありえぬ。これらの階級はブルジョアジー以前に勢力をたくましゅうした過去の所産であって、それが来たるべき生活の上に復帰しようとは、誰しも考えぬところであろ....
宣言一つ」より 著者:有島武郎
虚偽もできない。今後私の生活がいかように変わろうとも、私は結局在来の支配階級者の所産であるに相違ないことは、黒人種がいくら石鹸で洗い立てられても、黒人種たるを失....
想片」より 著者:有島武郎
使用の更正によって準備しうると固く信じていた人であって、精神的生活は唯物的変化の所産であるにすぎないから、価値的に見てあまり重きをおくべき性質のものではないと観....
惜みなく愛は奪う」より 著者:有島武郎
すことを意としない。この現われは人類の歴史を荘厳なものにする。 誰か智的生活の所産なる知識と道徳とを讃美しないものがあろう。それは真理に対する人類の倦むことな....
宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
非常に写実的な絵画の類は約五万年昔のものと推定されている。そうして、確かに人間の所産と考えられる物での最古の発見物は一〇万年前のものと推定されている。第三紀の終....
最終戦争論」より 著者:石原莞爾
強力な民族が密集して多くの国家を営んでいる。西洋科学文明の発達はその諸民族闘争の所産と言える。東洋が王道文明の伝統を保ったのに対し、西洋が覇道文明の支配下に入っ....
茶の本」より 著者:岡倉覚三
突如として起こるにあい、元朝の暴政によってシナはついに劫掠征服せられ、宋代文化の所産はことごとく破壊せらるるに至った。十七世紀の中葉に国家再興を企ててシナ本国か....
黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
し去ることが出来たとしたらどうだろう。またそうなったら君達は、強ちそれを、偶然の所産だけとは考えないだろうね」と云って、卓子をガンと叩き、強調するものがあった。....
志賀直哉氏の作品」より 著者:菊池寛
と言った方が一番よく判るかも知れない。そして作品に在る温味も力強さも、この人格の所産であると言った方が一番よく判るかも知れないと思う。 志賀氏の作品は、大体に....
霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
ns の Beyond Human Personality は所謂「自動書記」の所産である。此書中に含まるる論文は故フレデリク・マイヤーズ――詩人として令名があ....
霊訓」より 著者:浅野和三郎
の理法の現れで、金は飽まで金、鉛は最後まで鉛である。魂の品質は、決して一朝一夕の所産でない。そは霊性の中に織り込まれたる綾であり、模様であり、両者を切り離すこと....
演劇の様式――総論」より 著者:岸田国士
非常に古いのであるが、現在、文献として残つている最古のものは、フランス十六世紀の所産である『代言人パトラン先生』で、この作品は作者不詳であるにも拘わらず、フラン....
新しき世界の為めの新しき芸術」より 著者:大杉栄
ればならない。 なまけ者の理知にすら往々多くの害悪を及ぼすデカダン芸術の最後の所産を民衆に与える事は出来ない。又、選ばれた人々の苦痛や煩悶や疑惑は、其の人々自....
法隆寺再建非再建論の回顧」より 著者:喜田貞吉
は、畢竟非再建論者が主としてその芸術史的見地より、これらの建築物が到底大化以後の所産でありえないと云う実物上の立論を繰り返したもののみで、文献上より余輩の立論に....
自分を鞭打つ感激より」より 著者:小川未明
なくて、事実虚名のためであり、虚栄のためであるからです。しからざれば、自己享楽の所産なりと言うを憚らぬからです。 「人生を語る」という言葉は詩的に、センチメンタ....