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手ごたえ
「手ごたえ〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
手ごたえの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「星座」より 著者:有島武郎
。東京に行ってひとつ俺は暴《あば》れ放題に暴れるだ。何をやったっても人間一生だ。
手ごたえのある処にいって暴れてみないじゃ腹の虫が承知しないからな。けれどもだ。ペ....
「貝の穴に河童の居る事」より 著者:泉鏡花
―仔細は、魚が重くて上らない。魔ものが圧えるかと、丸太で空を切ってみた。もとより
手ごたえがない。あのばけもの、口から腹に潜っていようも知れぬ。腮が動く、目が光っ....
「隣の嫁」より 著者:伊藤左千夫
とどいた女と兄もほめた若い女の手本。いくら憎く思って見てもいわゆる糠に釘で何らの
手ごたえもない。あらゆる偽善の虚栄心をくつがえして、心の底からおとよさんうれしの....
「奈々子」より 著者:伊藤左千夫
いいましたと返事したのはだれだかわからなかった。 水にぬれた紙のごとく、とんと
手ごたえがなく、頸《くび》も手も腰にも足にも、いささかだも力というものはない。父....
「転機」より 著者:伊藤野枝
び込んでゆきたいと思うのだった。そのムーブメントの中に飛び込んで行って、力一杯に
手ごたえのある事をして見たいと思うのだった。自分のもっているだけの情熱も力もそこ....
「透明人間」より 著者:ウェルズハーバート・ジョージ
動く、いようなけはいを感じた。 「やつだ!」 かれは、見当をつけてとびついた。
手ごたえがあり、男のがっちりとした体をつかまえたとたんに、首をぐいとしめあげられ....
「浮かぶ飛行島」より 著者:海野十三
」 「さあ、先へ急ごうぜ」 乱暴な捜索があったものである。ピストルを放って何の
手ごたえもないところから、一行は安心してそこを出ていった。 二人は、ほっと吐息....
「宇宙戦隊」より 著者:海野十三
髪をいれず、機銃で猛射をすることにしてあった。機銃弾の威力は、きっと何かの形で、
手ごたえを見せてくれるにちがいないと考えたのである。 高度はついに二万八千メー....
「怪星ガン」より 著者:海野十三
というものがあって、その中へ突入したものなら、本艇はその宇宙塵につきあたるから、
手ごたえが感じられるはずです。しかしそんな
手ごたえはないではありませんか。また宇....
「海底大陸」より 著者:海野十三
かへ行ってしまった? まあ、そうかも知れない。しかし船のスクリューには、ちゃんと
手ごたえがあるんだよ。船は水のようなものの上に浮いていて、そのなかを、たしかにス....
「火星兵団」より 著者:海野十三
っ」
とさけぶと、ここぞと思う見当に向かって、とびついた。
すると、はたして
手ごたえがあった。
「うぬ、もうにがさないぞ」
千二は、どなった。そうして、し....
「地底戦車の怪人」より 著者:海野十三
いう風に引金をひいてと……」 たたたン、たたたたン。 機銃は呻りだした。快い
手ごたえが、ピート一等兵の指に……。 「おやっ、おやっ、味方の三番機に命中してし....
「超人間X号」より 著者:海野十三
うしていても、しかたがないから、ためしに一番手前の扉の引き手を廻してみると、扉は
手ごたえもなくすーッと開いた。しかし鍵がかかっていないだけあって、中は空、何もは....
「四次元漂流」より 著者:海野十三
をのばして机越しに雪子の腕をつかんでみた――いや、つかんだつもりだったが、実際は
手ごたえがまるでなく、何にもない空間をかきまわしているのと同じだった。しかも眼で....
「異妖編」より 著者:岡本綺堂
の石は空を打ったが、つづいて投げつけた第二の礫は燈籠の真っ唯中にあたって、確かに
手ごたえがしたように思うと、燈籠の影は吹き消したように闇のなかに隠れてしまった。....